カードの取捨選択の評価には
1.リスクの起こる確率
2.リスクによって生じる障害の大きさ
3.そのリスクを負ったときに得られるリターン(の確率と有効度)
を評価すればよいと書いた。
そして定量化することが難しいとも書いた。
そうすると、もしかしたら、こう思った方もおられるかもしれない。
「確率は中学生レベルの数学で十分に計算できる。そんなことも出来ないゆとりか(プゲラ」と。
まあ、こんな人は実際にはいないと思うけど、説明を付け加えようと思う。
リスクは確率だけでは評価できない。
「重み」があるから。
土地30枚、除去10枚のデッキでは、初手に土地がない確率よりも除去がない確率の方が大きい。
EDHでは、高速コンボも多く、除去がなければすぐに負けてしまう。
だから除去を30枚にしよう!
・・・とはならないわけで。
多人数想定なら、必ずしも自分が除去を引く必要はない。
除去を引かなくても、ゲームを始められるし、続行も出来るかもしれない。
しかも、必ず1ターン目から必要というわけでもない。2、3ターン目でもいいかもしれない。
でも土地は引かないとほぼ終わり。
だから、確率と同時に障害の大きさも評価しなければならない。
一般にリスクは確率と障害度の積で評価されることが多い・・・のかな?
そして、この障害度の定量化が難しい。
初手に土地0枚は、まあほぼゲームが出来ない。
だから障害度が高い。100点満点をつけよう。
じゃあ土地1枚は何点?
Mana Crypt、リス研があれば当然キープ。
ゲームに余り支障がないワケだから障害はない。
でも1マナ以下が0枚ならダメ。
ドローがなくて先の展開に期待が持てなくてもダメ。
この障害があるかもしれないし、ないかもしれない「初手に土地1枚」はどう定量化すればいいのか?
これが分からない。
確率計算はそれ単体ではリスクを評価しづらい。参考程度にしかならない。
計算自体は中学生か高校生でも十分こなせるのだが、確率を理論にどう生かすか、となった時に一気にハードルが上がる。
土地0枚という最重症は簡単に評価できても、中途半端な事故が扱えない。
そして、この中途半端な事故が勝率の低下にどれだけ寄与しているかはデッキによって大きく異なるはずなので、最重症の数値だけ見て考えても先に進まない。
例えば、今回のリスクの障害度に対しても、幾つかの項目からスコアをつけて定量化することも可能で、これが出来ればリスクを定量化できるだろう。
でも、そこまで厳密に評価する人はいない。
スコアの妥当性の評価までしだしたら、もはや遊びの範囲を超えて一つの研究になりうる。
結局、中途半端な理論よりも「経験」に則って話をしたほうが良いかもしれないわけだ。
続く
1.リスクの起こる確率
2.リスクによって生じる障害の大きさ
3.そのリスクを負ったときに得られるリターン(の確率と有効度)
を評価すればよいと書いた。
そして定量化することが難しいとも書いた。
そうすると、もしかしたら、こう思った方もおられるかもしれない。
「確率は中学生レベルの数学で十分に計算できる。そんなことも出来ないゆとりか(プゲラ」と。
まあ、こんな人は実際にはいないと思うけど、説明を付け加えようと思う。
リスクは確率だけでは評価できない。
「重み」があるから。
土地30枚、除去10枚のデッキでは、初手に土地がない確率よりも除去がない確率の方が大きい。
EDHでは、高速コンボも多く、除去がなければすぐに負けてしまう。
だから除去を30枚にしよう!
・・・とはならないわけで。
多人数想定なら、必ずしも自分が除去を引く必要はない。
除去を引かなくても、ゲームを始められるし、続行も出来るかもしれない。
しかも、必ず1ターン目から必要というわけでもない。2、3ターン目でもいいかもしれない。
でも土地は引かないとほぼ終わり。
だから、確率と同時に障害の大きさも評価しなければならない。
一般にリスクは確率と障害度の積で評価されることが多い・・・のかな?
そして、この障害度の定量化が難しい。
初手に土地0枚は、まあほぼゲームが出来ない。
だから障害度が高い。100点満点をつけよう。
じゃあ土地1枚は何点?
Mana Crypt、リス研があれば当然キープ。
ゲームに余り支障がないワケだから障害はない。
でも1マナ以下が0枚ならダメ。
ドローがなくて先の展開に期待が持てなくてもダメ。
この障害があるかもしれないし、ないかもしれない「初手に土地1枚」はどう定量化すればいいのか?
これが分からない。
確率計算はそれ単体ではリスクを評価しづらい。参考程度にしかならない。
計算自体は中学生か高校生でも十分こなせるのだが、確率を理論にどう生かすか、となった時に一気にハードルが上がる。
土地0枚という最重症は簡単に評価できても、中途半端な事故が扱えない。
そして、この中途半端な事故が勝率の低下にどれだけ寄与しているかはデッキによって大きく異なるはずなので、最重症の数値だけ見て考えても先に進まない。
例えば、今回のリスクの障害度に対しても、幾つかの項目からスコアをつけて定量化することも可能で、これが出来ればリスクを定量化できるだろう。
でも、そこまで厳密に評価する人はいない。
スコアの妥当性の評価までしだしたら、もはや遊びの範囲を超えて一つの研究になりうる。
結局、中途半端な理論よりも「経験」に則って話をしたほうが良いかもしれないわけだ。
続く
コメント
確率は数値として目に見えて出るので指標にはしやすいですが、それが全てではないですからね~。
mtgの理論を紐解いていく学問は数学だけではありませんよね。考え出すと実に奥が深いと思い知らされます。
実際ともちんさんが挙げたリスク=確率×障害度、リスクによるリターンの考え方は保険の考え方の根本にあるものですしね。
理屈は理屈として大事ですが、いざ卓を囲んだらやはり物を言うのは経験だと思います。
誤解を与えるような事をして、申し訳ありません。
記事を見て、経験則と期待値のみで土地枚数を決めていたので、土地がないリスクを明確な指針として計算しただけのつもりでした。
最終的に、経験に則るべきだと言うのは自分も同意です。
ただ、その自分の経験を理論的に説明できる、あるいは明確に言語化できるという事は、自分の考えを整理しより深い理解に繋がるため、理論的な観点からの評価も積極的に行うべきだと考えています。
僕は保険も経済学も疎いので大したことは書けませんが、色んな分野の人が別々の見方で考えていくことも面白いでしょうね。
仰るとおり、構築だけでなく、プレイングを磨くという意味では実戦は避けて通れないものですけれども。
>kafeさん
もともと用意していた記事ですので、特に深い意味はありませんでした。
むしろ、こちらこそ誤解させてしまい申し訳ありません。
理論化は経験を他人と共有するという意味ではとても重要ですよね。
理論による予測となると、とても難しくなりますが、無駄な調整を減らすために期待が寄せられます。