ハローレディ

2017年3月23日 ゲーム
ハローレディ
ハローレディ
ハローレディ
暁worksのちょっと前の作品。
今更ながらプレイ、クリアした。

このライターの作品はるいは智を呼ぶ、コミュ黒い竜と優しい王国をプレイ済み。るい智は神ゲー、コミュも良ゲーレベル。少なくとも自分がプレイした二作品と同様に、今作も一般的なエ□ゲーとちがってシナリオ構成が独特。ミステリーというほどではないけども、でも先の展開がすごく気になる程度には物語の中に色々な隠された謎や背景があって、個別ルートのそれぞれで物語の真相に別の角度から近づきながら、最後のメインヒロインのルートで壮大な展開となる。メインヒロイン以外はそれこそ前座、むしろメインヒロインのルートの方が他のヒロインも活躍してるんじゃないかってレベル。いわゆるグランドルート的なやつ?個人的には特定のルートに入ると他のキャラが空気になってしまう展開よりも、何なら一本道で良いから登場人物全員が関わってくる話の方が好みなので、何も問題は無いのだが。

ハローなレディの学園ラブコメと思って買うと裏切られる。むしろヒロインとのイチャイチャとかはかなり少なめ。共通ルートに至っては、もうちょっとヒロインと親交深めるエピソードがあってもいいんじゃない?というくらい物語の展開が優先。ヒロインと仲良くなる話と言うよりも、主人公が大活躍する、熱いストーリーである。公式サイトみても内容はわかったような、わからないような話だが、少しじつ色んなことが判明していくストーリー展開が魅力の一つでもあるのであえて概要は語らず。まあるい智やコミュと同じような感じだ。異能の力を持ったものたちの話。プレイ時間は短めだと思うが、だらだら日常のシーンがなく、良い意味で期待を裏切る展開が続くので途中でだれない。飽きずに最後までプレイできる。

ハローレディの一番の魅力は、やっぱり主人公だと思う。主人公って物語で一番重要なキャラだけに、これは重要。人気投票でもヒロインを差し置いて一位だし、このライターの作品の主人公には毎度惹きつけられる。

なぜか常に偉そうな態度、言葉遣いで、ひたすら自由に自分の思うまま立ち回って問題を起こす。初対面のヒロインのおっぱいを美しいといっていきなり揉み出す、男の名前は覚えない主義だということで毎度突っかかってくるモブ男キャラを逆撫でするように自分の信念に則った言葉(ようは男に興味ない、おまえ誰?的な発言)を次々と吐いてこれでもかと相手をヒートアップさせたり、協力を求められても自分の意に反するものは断固拒否、自分の目的のためには残酷な選択も容赦なく選ぶ。一方で約束は命を張って守る、美しいものは賞賛する、自分の意思は通すけども相手の価値観にも鷹揚と、自己中心的とは違う。ただひたすら自分のポリシーを貫き通しているだけなんだが、貫き方がとんでもなくて格好いい。

また主人公はハイスペックなので、物語にするためにあえてアホな行動を取らせてイライラさせられるような展開がない。見ていて気持ちいい。

ハローレディを楽しめるかどうかは、タイトルに反してレディよりもヒロインよりもこの独特な主人公を好きになれるかどうかが一番だと思う。

文書に癖があって、合わない人にはとことん合わないかもしれない。表現の仕方がやたら冗長で、すごくたくさんの形容や修飾する言葉を足したり、同じものをかわるがわる別の言葉で置き換えたりもする。例えば戦闘シーン(そう。この物語はラブコメではなく戦闘するのである。)は数秒の展開を時間をかけて語るのでその分緊迫感があるうえに臨場感が出てくる。その上で疾走感が失われてないからすごい。個人的には好きな文章なのだが、悪く言えばクドいため読んでいられなくなってしまうかも。自分も全体を通して満足なのだが、シーンによってはもう少し言葉を縮めてあっさりしてくれんかなあと多少不満が出る部分もあった。ただるい智の共通ルートと比べるとだいぶ読みやすい。あれは、かなりたるかった。


物語としてはところどころ不満があったけども概ね良かった。ただし人に勧めるなら、この作品よりもるい智だね。あの作品も主人公が別の意味で魅力的だし、設定や主人公以外のキャラなど至る所でよく似ていて、あっちの方が話は面白いと思う。るい智が気に入った人は、こっちもありかもという感じ。主人公は全然違ったキャラで、主人公を見るゲームだからマンネリ感はない。

と、持ち上げてるのか厳しいのかよく判らないレビューになったけど、これでおしまい。

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