前回からの流れで、何かデッキを組みたいと思い、まずはモミール・ヴィグのチェインコンボを再考してみた。

テクニカルなデッキで、実際に使うことは勿論、コンボルートを考えるだけでも、むしろコンボを考える方が面白いデッキ。初期の頃に使っておりペインターやエムラクール禁止で解体したが、ここ数年のカードが加わることで、既存のコンボルートがより洗練された面もあり、また新しいコンボの開発のためにもメモを残す。


★今も昔も変わらないと思うメインコンボ

場にモミール、手札に垣間見る自然と1マナエルフが1枚有るとして。

・垣間見る自然プレイ

エルフプレイ、垣間見る自然➡モミールの能力とスタックに積んで、遺産のドルイドを積んでドロー(緑の生物をキャストすると次の生物が手札に入る。以下省略)

・遺産のドルイド

ここまでで3マナ使用、そして3マナ出る。

・イラクサの歩哨
・クウィリーオンレインジャー
・1マナエルフ

マナを使い切るが新たに3マナ出せるようになる。

ここからは1マナエルフを2枚キャストすると、イラクサの歩哨のアンタップ込みで3マナ出る。2マナ使って3マナ出るため、少しずつマナが増える。

しかしこれでは最終的に必要なマナに到達するのに大量の1マナエルフが必要。特に初期型は潮吹きの暴君に繫げて無限しか無かったため樺の知識のレインジャーでの変換も含めてかなりのマナが必要だった。エムラクールの登場後は緑マナのみで良くなったものの、やはり大量のマナ、マナを増やすための1マナエルフが課題。

そこで、

・リス・アラナの狩りの達人

こいつがいると、この先はエルフをキャストするたびに、イラクサのアンタップとリス・アラナのトークンが出るので3マナ出るようになる。1マナエルフをキャストすると2マナ増える換算。

1マナエルフを並べてマナを増やし、樺の知識のレインジャーで青マナを供給。(今だと獣呼びの学者の方が強いか)

ここからの勝ち手段は昔は引き裂かれし永劫の方のエムラクールだったが、今だと


ティムールの剣歯虎から1マナエルフを出したり戻したりすると無限ドローになる。このままではマナが増えないが、幻影の像などでイラクサの歩哨もしくはリス・アラナの狩りの達人を増やせばマナが増える。最後に研究室の偏執狂を出せば勝ち。

1マナエルフの出し入れでもモミールの効果でサーチは可能なので、必要なパーツがデッキの底に埋まっていて垣間見る自然の強制ドローで自殺する心配は無い。

②-1
連鎖の最後に戦利品の魔道士➡雲石の工芸品を手に入れる。ワイアウッドの共生虫で一体戻して再キャスト、雲石の工芸品のループでエルフをアンタップさせながらデッキを掘り進め、研究室の偏執狂で勝ち

②-2
雲石の工芸品ループまでは同様、最後に調和の中心、孔蹄のビヒモスで殴り勝ち


適当なところで進化の爪、エズーリを出しておき、エルフ連鎖から最後に時の賢者


モミールが戦場におり、1マナエルフを手札に持っていれば緑3マナで勝てる。既にモミールをキャスト済みならば神秘の教示者を挟んでもおつりが来るし、モミールキャストできているから、多分初動は2マナエルフでも大丈夫。(魔力の墓所経由は色が足りない)

モミールいきなりキャストからだと、最低8マナ。払えなくも無い。


流れをまとめると

シミックの幻想家、モミール・ヴィグ

垣間見る自然
1マナエルフ

遺産のドルイド
イラクサの歩哨
クウィリーオン・レインジャー
1マナエルフ×3
リス・アラナの狩りの達人
(クウィリーオンでアンタップ)
1マナエルフ×4
ティムールの剣歯虎
獣呼びの学者
幻影の像



研究室の偏執狂

上から順にプレイしてくる。
2マナエルフ2枚で1マナエルフ1枚分のマナの増え方なので、代替可能。

遺産のドルイド以下はサーチするので、1マナエルフと垣間見る自然の2枚コンボ。マナが増えて良いなら最初は緑の生物なら何でも良い。実質、垣間見る自然の1枚コンボ。

しかし垣間見る自然を手に入れるのが厄介。

始原の賢者や収穫の魂は生物でサーチしやすい代替品だけどさすがに重すぎ。未来の大魔術師ならば単品でも活躍できるがシンボルがキツい。絵描きの召使いで青を指定すると緑のエルフがみんなモミールのサーチ&ドローを誘発させて垣間見る自然みたいなことになる。そしてペインターは2マナと軽く、生物なのでモミールでサーチできる。ペインターはよ帰ってきてくれ・・・

最近はアモンケットで生類の侍臣という、ペインターよりは重いけど既存のカードよりは軽い生物が出てきて、少し期待している。

昔は青茶優勢で除去が少なかったけど、さすがに今はエルフを並べてモミール出してリーチをかけるとエルフが皆殺しに合うから、エルフの幻想家やランパンも絡めて8マナを目指してカウンターを構えつつ、コンボを待つのが現実的か。



★とぐろ巻きの巫女が絡むコンボ

例えばモミールとティタニアの僧侶がいる状態では、とぐろ巻きの巫女1枚で勝てる。

連鎖の流れは

とぐろ巻きの巫女
ワイアウッドの共生虫
(とぐろ巻きの巫女)
クウィリーオン・レインジャー&戦利品の魔道士※
雲石の工芸品
樺の知識のレインジャー

ポイントはワイアウッドの共生虫をキャストして生物を積んだ後。
とぐろ巻きの巫女を戻して再キャストし、

①モミールの緑の能力
②モミールの青の能力

とスタックに積むと、共生虫で積んだ1枚を②で手札に加えられ、①で積んだ1枚はとぐろ巻きの巫女のETBで手札に入る。つまり連鎖の※のところは二体同時にゲットできる。

このテクは重要。

モミール&キャントリップ(エルフの幻想家など)で連鎖させていくと通常は一体ずつしか手に入らないが、このとぐろ巻きの巫女+共生虫の二体ゲットコンボは様々なコンボのトリガーとなる。虚無跡のガルガンチュアンでも似たようなことは出来無くないが汎用性やコストで劣る。

コンボに戻ると、あとはクウィリーオン・レインジャーで適当な生物を、戦利品の魔道士で積んだ生物を手札に加えて雲石の工芸品を持ってこれば、ティタニアの僧侶から緑無限マナ。最後に持ってくるエルフを樺の知識のレインジャーにすれば、青マナも無限に出るため、とぐろ巻きの巫女を出し入れして、デッキ内の全ての生物が手札に入る。

途中、共生虫やレインジャーでティタニアの僧侶アンタップを挟むから、始動に必要なマナはティタニアの僧侶抜きで4マナ。モミールのキャストからスタートすると合計9マナで重いが、他にエルフがいればもっと負担は減るし、現実的な範囲内。ティタニアの僧侶の召喚酔いが解けていないとダメだが、全て生物からスタート出来るので、垣間見る自然と違って確実にアクセスできる。

とりあえず最後は雲石の工芸品にしてみたが、ティタニアの僧侶が使える状態ならば、適当にエルフを集めて、ティムールの剣歯虎でもよい。ワイアウッドの共生虫を出したり戻したりして何度もティタニアの僧侶をアンタップ、エルフの幻想家も絡めて無限マナ無限ドロー。



★モミールが使えない場合はどうするか

5マナと結構重いから、除去されると再キャストは苦しい。何となくエルフを揃えて雲石の工芸品、孔蹄のビヒモスでビートダウンは特別なギミックを用意しなくても成立しうるので、この辺りの少し古いありがちなエルフ戦略を目指すしか無いか。研究室の偏執狂は地ならし屋と組み合わせる方法もあるが、モミールなしで揃えるには荷が重い。

しかし雲石の工芸品も孔蹄のビヒモスもモミールがいなくても良いかも知れないが、ある程度のエルフが並んでいないといけない。リセットでどうにもならないときの返しには使えないカード達。ヨーグモスの意思が使えないカラーであり、リカバリーを目指すよりも、エムラクールで他人のコンボを奪った方が良いかもしれない。



★構築で目指す方向性

わさーっとエルフを並べても、どさーっと全部流されるのがオチ。エルフの幻想家やとぐろ巻きの巫女などのアドを失わないエルフ(これらはモミールとの組み合わせも強い)を主体にしたい。しかしチェインコンボには緑の1マナエルフが大量に必要で、その点では構築で結構圧迫されてしまう。

威厳の魔力のような縦シナジーカードはカット。単品で活躍できるドローが欲しい。

EDHのフィニッシャーはパーマネントによる無限コンボが主体、生物が絡むものは特に速いものが多く、8マナ要求するこのデッキは、長期戦を戦える前提でないと勝てない。

カラーリング的に黒が無くてサーチできないのが痛い。ヨーグモスの石も使いたいのう。


★その他検討されうるカード

先端生物学者

何かルートがありそうで無い。勿論無限コンボから幻影の像、ファイレクシアの変形者、もう一人の自分などを出せば揃うのだが、それでは芸が無い。


食物連鎖

考えたルートは垣間見る自然よりもマナがかかる。入れても良いけど必須ではないかなあ。


魔の魅惑

虚無跡のガルガンチュアン、大クラゲとモミールでデッキ内の全ての生物をバンドに。ガルガンチュアンはサーチできるから実質魔の魅惑を集めるだけの1枚コンボ。しかし始動のコンボ枚数は垣間見る自然ルートとあまり変わらず、魔の魅惑はモミール込みで始動に9マナと少し重い。スロットも食うしまあ抜ける感じかなあ。


逆説的な結果

アーティファクト主体のデッキと異なり、マナクリには召喚酔いという制約があるせいで、沢山マナが出るエルフ+クウィリーオンレインジャー、遺産のドルイドなど特定の状況下でないと生かせない。しかしエルフの幻想家やウッドエルフを使い回すだけ出なく、ワイアウッドの共生虫を出したり戻したりすると実質的なマナ加速にもなり得るし、構えるには思いが全除去の回避にも使えるかも知れない。まあ、使ってみないとわからないか。


★まとめ的な

ジェネラルを使い倒す意味では、デッキとして面白いものの、ジェネラルは単品ではお世辞にも強いとは言えないし、ジェネラル絡みのコンボを止められると勝ち筋が一気に細くなってしまうから強い構築ではない。多分。

モミール不在の場合にどう戦うか。特にキャストして除去されてモミールが重くなってしまった後、毒の濁流で一掃された後。初動が速いわけでは無いから、粘り強く戦えるコンセプトが欲しいところ。

また手札に続く手がなくてモミールをキャストした後の動き、要はマナフラッドの時だけど、何からサーチするかのプランニングも重要。例えば、とぐろ巻きの巫女+共生虫でティタニアの僧侶を持ってこれば、ティタニアの僧侶の召喚酔いが解けたときにはコンボが決まる。しかし、これは非常に遠回りな戦い方で

①モミールキャスト
②緑の生物でサーチ
③青の生物か1ターン待って、とぐろ巻きの巫女を手に入れる
④とぐろ巻きの巫女でワイアウッドの共生虫をサーチ
⑤虫で巫女を戻してティタニアの僧侶もサーチしてキャストして1ターン待って・・・

どれだけマナと手札がかかるんや。これを持ってこれば安定というルートが欲しいなあ。無難なのはやっぱり未来の大魔術師?出しておけばデッキを掘り進められるし、次の生物を引けばチェインコンボスタートできるし。

複数の組みあわせでシナジーやコンボを作るのがエルフで、列挙するのもアホらしいような3枚シナジー、4枚コンボが沢山有り実戦ではしばしば揃って勝つこともある。実は適当に並べているだけでリーチになっていたりして、モミールのサーチ一発で決まることもある・・・かもしれない。セルヴァラ、イーサン、ティシャーナとライバルは多いし、エドリックと比べて明らかにスペックも低いから、勝てるデッキではないかもしれないが。

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