例えばケリクを使おう。

ライフを使ってマナ加速するが、そのライフは誰でも簡単に削れる。ケリクの能力は分かりやすく強そうに見えて目立つ上に、対処もしやすい。そうなると、こぞって皆に殴られる。デッキとしては正直そんなに強くないのにね。

トラシオス&ティムナは、ジェネラル自体は地味。3マナのジェネラルはカウンターし難いし、除去しても再キャストも容易。微妙に生物が並んでくるので殴りにくいし、カードをチマチマ引いてもアクションが派手でなければ目立たない。先述のケリクのような目立ったデッキがガヤガヤやり取りしている裏で、こっそりアドを稼いで最後に勝つ。


コンセプトが面白いデッキでも、“狙われやすい”デッキは無駄に虐げられて勝てないから、つまらない。それぞれのデッキの特性を理解して、目先の脅威にとらわれない慣れたEDHプレイヤーでも、しばしば攻撃先は見誤る。対戦相手のハンドの状況は常に分からないわけで、そしてワンアクションで簡単にゲームが決まりうる環境のため。これがEDHに慣れていないプレイヤーなら、尚更適切な判断なんて無理なわけだ。


そういう意味では、不特定多数の人相手にストレスなく使うデッキは、相当限られてしまう。目立たずに勝ちに行くデッキが良いね。

例えばゴロスは、ゴロスを打ち消すのが最適解なんだけど(ファイレクシアの塔を持ってこられないようにしたいけど)、これはゴロスについて考えたことのあるプレイヤーにしかない発想。「土地を持ってくるくらい…」と、多分カウンターを使われる場面でも通されるでしょう。次善の策としてゴロスの除去だが、多分それもやられにくいかな?一回土地サーチをすると次のキャストも容易となってしまうし。一種の初見殺しなわけで、対策が広まるまでは、使用に向いている。

イナーラのように何かよく分からないけど勝っちゃう、という理解だけ広まるとデッキを知らない人達が取り敢えずアタックして、妨害して、とやるでしょう。ある意味で良い的になる。使ってない側からすると、同じ卓にいるだけでありがたい。


対戦相手の練度がさまざまな場合でも活躍できそうなジェネラルとしては、やっぱり地味なもの。しかし使ってて楽しくないといけないので、地味だけど楽しい、という何とも難しい条件になってしまう。

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