EDHカウンターの話
2020年11月9日 Magic: The Gatheringカウンター
話題になっているみたいなので。
いつか書こうと思っていたEDHカウンターの話。今が最適じゃないかも知れない理由は、使いこなしていない特定のコンセプトのデッキがあるため(後述)。
だいたい秘儀の否定の意見が二分されるが、使うデッキによって評価は変わるので、背景無しで語っても議論にならない。
デルバーとミラクルに入るカウンターは同じ選定基準なのか?
EDHのデッキは最終的にはコンボで勝つとはいっても、ゲームプランがまるで違う。コンセプトの異なるデッキは別物として考えないといけない。
僕は、mtgはカード個別で戦うゲームでは無いので還元主義的な考えよりも、全体論から入りたいので、いつも通り個別に全部概説をつけるのではなくて、コンセプトから語ります。
秘儀の否定の相手に与える+2(一枚打ち消してるから+1か?)を強調する人は、ぶっぱ系デッキを使用して、1:3になる機会が多いから弱いと感じるんだと思う。こういう人達にとっては、Timetwisterは7:21になるから弱いと言うべきなのだが、色んな理由がついてこれは強いことになっている(というか、ぶっぱに失敗して自分が置物になった状態で使うことになるから自分は狙われないと言うことなんだけど、そんなに都合良く引き分けられるなら、もう一枚カウンターを握って相手の妨害をはたけばよくないか?)。
僕は2マナ構えられるデッキならば、秘儀の否定は一番優先度が高い。2マナ構えられるなら、というのがポイント。
いつも言っていることだが、受け身デッキであれば相手に与えるアドは立ち回りで誤魔化せる。大体カウンターを当てるところは、打たなきゃ死ぬか一番勝っているプレイヤーなので、自然と他のプレイヤーの妨害もそちらへ向くし、そう向かうように自分も立ち回るべきである。自分がマイナスにならないことを重視する。
ぶっぱマンに対する秘儀の否定のドローは相対的に有利な面もあって、基本的には統率車軸で高速コンボを仕掛けるデッキは、コンボ専用の無駄パーツがあってデッキの中身が“薄い”ので、キーカードにはカード数枚分以上の価値がある。ズアーにしてもイナーラにしても、持て余す儀式系カードやリアニ手段が豊富だし、マーウィンにとってはジャイグロやアンタップ手段を経由した上でのドローソース打ち消しは復帰するのにカード2枚では全然足りない。
同じく2マナの強カウンターであるマナ吸収はテンポ面では大きなアドが取れるが、多くのデッキは手札不足に苦労するので、カードの方が大事かなと。
まあ、構えるデッキなら両方使うんだけどね。
僕はトラシオス&ティムナの四色デッキでもマナ吸収を使っている。色拘束はキツいし、タッサの神託者+デモコンは確かに色マナを一切要求しないのだが、実際にはチューターを経由することがほとんどで4-6マナは必要で、その中に2-3マナくらいは無色マナを使うので十分活用できる。
そもそも、ぶっぱ系デッキは2マナ構えることが現実的ではないので、秘儀の否定のアド議論云々よりも、2マナの時点で選択肢から外れる。2マナ構えられるような受け身デッキならば、秘儀の否定を使って損することは無いというのが持論。
デッキによると言えばそれまでなので、具体的に自分の採用実績みみてみる。
★トラシオス&ティムナ、ケス
否定の契約
狼狽の嵐
白鳥の歌
秘技の否定
遅延
マナ吸収
激情の後見
否定の力
意思の力
★ズアー
否定の契約
もみ消し
狼狽の嵐
白鳥の歌
精神的つまづき
激情の後見
意思の力
誤った指図
★チュレイン
狼狽の嵐
白鳥の歌
激情の後見
本当は他の妨害との兼ね合いもあるのだが、そこまで引き合いに出すとややこしくなるので、とりあえずカウンターだけ切り取った。
デッキの使い込み度合いとしては、
トラシオス&ティムナ>>>>ケス=ズアー>>>チュレイン(こいつは一人回しのみ)
という感じなのでアテにならない部分もある。
まず、トラシオス&ティムナ(とケス)は自分の中では最大限にカウンターの枠を割いているつもり。これ以上増やすとダブついて動きにくくなるライン。
カードの善し悪しは如何様にでも理由付けできるので、採用のコンセプトが大事。ラインナップについて全体的なところから言えば
・トラティムとケスは受け身に動くデッキとしての(自分の中での)基本型。受け身なので否定の力まで選択肢に入れた。構えて結局使わず、マナを消費しないのはEDH的にはロスが大きいのでピッチはやはり大事。
・ズアーは青が濃い、前のめりデッキでの構成。ただしネクロ30枚ドローからの攻防も想定しているので、誤った指図のような普段は使いにくいピッチも入っている。
・チュレインは主に生物デッキで構えにくくて青が薄いための選定。カウンターで対応するのは統率者にも合わないためヘイトベアー達が頑張る。
カウンターで意識していることは、タッサの神託者を止めること。厳密にはタッサの神託者のETBにスタックを積んで使われるDemonic Consultationと汚れた契約。EDHで早くて妨害しにくいコンボ筆頭で、これを止められなければ受け身もクソも無い。
最強ムーヴである、タッサの神託者+デモコン+カウンターを打ち破る狼狽の嵐は評価が高い。
狼狽の嵐の良いところは、呪文貫きなどと違ってゲームの後半になっても使えるし、ストームが足りない場合、他人のインスタント妨害も交渉して引き出せるので、返しの自分のターンで有利を取れる。カウンターではない妨害を引き出すことになるので、主に除去な訳だが、特に自分がボードに依存しないコンボの場合、自分以外のプレイヤーに除去が入って他のプレイヤーのコンボも遅らせてもらえるので、有利な立ち位置となりやすい。
また、狼狽の嵐は相手の狼狽の嵐対策にもなる。僕はタッサの神託者コンボが揃った上で、さらにチューターで持ってくるのは基本は狼狽の嵐。
ネクロポーテンスで30枚引かれたクリンナップステップの攻防でも、狼狽の嵐ならば1枚で打ち破れる可能性がある。逆に言うとズアーはそこを対策しないといけないので、狼狽の嵐に加えてもみ消しも使用することに。ズアーの場合、墓地経由のパターンもあるため、せっかくネクロで30引いてもフェアリーの忌み者やトーモッドの墓所で負けると渋い。もみ消しはその対策という意味もある。
タッサの神託者に組み合わせるのはデモコンと汚れた契約の二択になるので、精神的つまづきは絶妙に回避されるリスクがある。僕もマナに余裕があるなら精神的つまづきをケアして汚れた契約をサーチする。よくあるチューターや太陽の指輪の打ち消しは、受け身デッキとしては選択肢にないので(詳細は自分の過去のトラシオス&ティムナの解説)、精神的つまづきは微妙にコンボを止められない点で劣る。そもそもカウンターの利点である最大限まで引っ張って使うという用途に向かないので、あんまりカウンターという感じがしない。打ち消すと書いてあるが、他のカウンターとは用途は異なる。どちらかというと、早い段階で仕掛けるジェネラルをピン除去から守るために使うかな?ドレイクを消さないのが本当に雑魚いけど、仕掛けるに当たって0マナであることは大きな価値があり、ぶっぱデッキは噛み合わなかったら負けるだけなので、そこはデッキのコンセプト的にそういうものだと諦めるしかない。
話題になっているみたいなので。
いつか書こうと思っていたEDHカウンターの話。今が最適じゃないかも知れない理由は、使いこなしていない特定のコンセプトのデッキがあるため(後述)。
だいたい秘儀の否定の意見が二分されるが、使うデッキによって評価は変わるので、背景無しで語っても議論にならない。
デルバーとミラクルに入るカウンターは同じ選定基準なのか?
EDHのデッキは最終的にはコンボで勝つとはいっても、ゲームプランがまるで違う。コンセプトの異なるデッキは別物として考えないといけない。
僕は、mtgはカード個別で戦うゲームでは無いので還元主義的な考えよりも、全体論から入りたいので、いつも通り個別に全部概説をつけるのではなくて、コンセプトから語ります。
秘儀の否定の相手に与える+2(一枚打ち消してるから+1か?)を強調する人は、ぶっぱ系デッキを使用して、1:3になる機会が多いから弱いと感じるんだと思う。こういう人達にとっては、Timetwisterは7:21になるから弱いと言うべきなのだが、色んな理由がついてこれは強いことになっている(というか、ぶっぱに失敗して自分が置物になった状態で使うことになるから自分は狙われないと言うことなんだけど、そんなに都合良く引き分けられるなら、もう一枚カウンターを握って相手の妨害をはたけばよくないか?)。
僕は2マナ構えられるデッキならば、秘儀の否定は一番優先度が高い。2マナ構えられるなら、というのがポイント。
いつも言っていることだが、受け身デッキであれば相手に与えるアドは立ち回りで誤魔化せる。大体カウンターを当てるところは、打たなきゃ死ぬか一番勝っているプレイヤーなので、自然と他のプレイヤーの妨害もそちらへ向くし、そう向かうように自分も立ち回るべきである。自分がマイナスにならないことを重視する。
ぶっぱマンに対する秘儀の否定のドローは相対的に有利な面もあって、基本的には統率車軸で高速コンボを仕掛けるデッキは、コンボ専用の無駄パーツがあってデッキの中身が“薄い”ので、キーカードにはカード数枚分以上の価値がある。ズアーにしてもイナーラにしても、持て余す儀式系カードやリアニ手段が豊富だし、マーウィンにとってはジャイグロやアンタップ手段を経由した上でのドローソース打ち消しは復帰するのにカード2枚では全然足りない。
同じく2マナの強カウンターであるマナ吸収はテンポ面では大きなアドが取れるが、多くのデッキは手札不足に苦労するので、カードの方が大事かなと。
まあ、構えるデッキなら両方使うんだけどね。
僕はトラシオス&ティムナの四色デッキでもマナ吸収を使っている。色拘束はキツいし、タッサの神託者+デモコンは確かに色マナを一切要求しないのだが、実際にはチューターを経由することがほとんどで4-6マナは必要で、その中に2-3マナくらいは無色マナを使うので十分活用できる。
そもそも、ぶっぱ系デッキは2マナ構えることが現実的ではないので、秘儀の否定のアド議論云々よりも、2マナの時点で選択肢から外れる。2マナ構えられるような受け身デッキならば、秘儀の否定を使って損することは無いというのが持論。
デッキによると言えばそれまでなので、具体的に自分の採用実績みみてみる。
★トラシオス&ティムナ、ケス
否定の契約
狼狽の嵐
白鳥の歌
秘技の否定
遅延
マナ吸収
激情の後見
否定の力
意思の力
★ズアー
否定の契約
もみ消し
狼狽の嵐
白鳥の歌
精神的つまづき
激情の後見
意思の力
誤った指図
★チュレイン
狼狽の嵐
白鳥の歌
激情の後見
本当は他の妨害との兼ね合いもあるのだが、そこまで引き合いに出すとややこしくなるので、とりあえずカウンターだけ切り取った。
デッキの使い込み度合いとしては、
トラシオス&ティムナ>>>>ケス=ズアー>>>チュレイン(こいつは一人回しのみ)
という感じなのでアテにならない部分もある。
まず、トラシオス&ティムナ(とケス)は自分の中では最大限にカウンターの枠を割いているつもり。これ以上増やすとダブついて動きにくくなるライン。
カードの善し悪しは如何様にでも理由付けできるので、採用のコンセプトが大事。ラインナップについて全体的なところから言えば
・トラティムとケスは受け身に動くデッキとしての(自分の中での)基本型。受け身なので否定の力まで選択肢に入れた。構えて結局使わず、マナを消費しないのはEDH的にはロスが大きいのでピッチはやはり大事。
・ズアーは青が濃い、前のめりデッキでの構成。ただしネクロ30枚ドローからの攻防も想定しているので、誤った指図のような普段は使いにくいピッチも入っている。
・チュレインは主に生物デッキで構えにくくて青が薄いための選定。カウンターで対応するのは統率者にも合わないためヘイトベアー達が頑張る。
カウンターで意識していることは、タッサの神託者を止めること。厳密にはタッサの神託者のETBにスタックを積んで使われるDemonic Consultationと汚れた契約。EDHで早くて妨害しにくいコンボ筆頭で、これを止められなければ受け身もクソも無い。
最強ムーヴである、タッサの神託者+デモコン+カウンターを打ち破る狼狽の嵐は評価が高い。
狼狽の嵐の良いところは、呪文貫きなどと違ってゲームの後半になっても使えるし、ストームが足りない場合、他人のインスタント妨害も交渉して引き出せるので、返しの自分のターンで有利を取れる。カウンターではない妨害を引き出すことになるので、主に除去な訳だが、特に自分がボードに依存しないコンボの場合、自分以外のプレイヤーに除去が入って他のプレイヤーのコンボも遅らせてもらえるので、有利な立ち位置となりやすい。
また、狼狽の嵐は相手の狼狽の嵐対策にもなる。僕はタッサの神託者コンボが揃った上で、さらにチューターで持ってくるのは基本は狼狽の嵐。
ネクロポーテンスで30枚引かれたクリンナップステップの攻防でも、狼狽の嵐ならば1枚で打ち破れる可能性がある。逆に言うとズアーはそこを対策しないといけないので、狼狽の嵐に加えてもみ消しも使用することに。ズアーの場合、墓地経由のパターンもあるため、せっかくネクロで30引いてもフェアリーの忌み者やトーモッドの墓所で負けると渋い。もみ消しはその対策という意味もある。
タッサの神託者に組み合わせるのはデモコンと汚れた契約の二択になるので、精神的つまづきは絶妙に回避されるリスクがある。僕もマナに余裕があるなら精神的つまづきをケアして汚れた契約をサーチする。よくあるチューターや太陽の指輪の打ち消しは、受け身デッキとしては選択肢にないので(詳細は自分の過去のトラシオス&ティムナの解説)、精神的つまづきは微妙にコンボを止められない点で劣る。そもそもカウンターの利点である最大限まで引っ張って使うという用途に向かないので、あんまりカウンターという感じがしない。打ち消すと書いてあるが、他のカウンターとは用途は異なる。どちらかというと、早い段階で仕掛けるジェネラルをピン除去から守るために使うかな?ドレイクを消さないのが本当に雑魚いけど、仕掛けるに当たって0マナであることは大きな価値があり、ぶっぱデッキは噛み合わなかったら負けるだけなので、そこはデッキのコンセプト的にそういうものだと諦めるしかない。
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