EDH イクラのクラムチャウダー
2021年11月4日 EDHイクラクラムイクラ&クラムで検索すると調理レシピばかり出てくるので逆襲。
デッキとしては自分好みの良い感じになった。
https://www.moxfield.com/decks/NX_10W4ebE6eI7zaCL1noQ
ログラクフ&テヴェシュの高速コンボデッキから、ログラクフのトップスピードが落ちた分、ヴィリス周りが充実して、妨害能力と妨害耐性がかなり上がった。
・むかつき
・深淵への覗き込み
・納墓+再活性→ヴィリス
・タッサの神託者+デモコン
・死の国からの脱出
即効性のあるコンボの詰め合わせである。
基本的には死の国からの脱出は、これからスタートすると高速コンボにはならないので、早いターンで黒の大量ドローを成功させ、死の国からの脱出を設置してLEDで全部捨てる、というのが一番狙うコンセプト。
今回はこのデッキについて少し解説する。
★メインコンセプト
いわゆる2KILL狙いの高速コンボである。同時に、対戦相手からの妨害を集めにくいように、強力なアクションは基本的には即死コンボに直結するものを採用し、仕掛ける時以外は、狙われるような中途半端に強い動きをしない。
こういった自分が妨害を受けにくくして漁夫の利的な勝利を狙うコンセプトはトラシオス&ティムナが行っていたが、結局最後にトラシオスがアドを稼ぎ続けることがバレて早々に除去されるためロングゲームでの優位が成立しにくくなった。トラシオス&ティムナでは構造上、土地2枚から勝つことは出来ず、仕掛けるタイミングが読めてしまうし、土地事故や相手の妨害でマナベースがガタガタになったときに巻き返すことが難しい。
また、ターンを跨いで準備する必要があるコンボは対戦相手から妨害を集めてしまう。勝てないのに除去の的になるパワーカードは、結局妨害合戦が始まって無駄にマナとリソースを消耗してしまう可能性がある。
多人数戦をしておいて、こんなことを言うのもおかしな話だが、対戦相手とのやり取りが増えるほど、相手が自分に妨害を使うかどうか(それとも他のプレイヤーに使ってくれるかどうか)が重要になっていき、自分ではどうしようも無い負け筋が増えてしまう。
効率を求めたときにパズルゲームはパズルをしないで周回するようになるし、歩くゲームは如何にして歩かずに収集するかというアレと同じ。最適化、効率化とは、そのゲームの根幹のシステムの否定である。
・妨害される前に早々にゲームエンドを狙う
・相手に妨害を使われにくい動きを意識
こういった構築によって、対戦相手との対話を減らして不確定要素を減らすのが狙いである。
まあ、それでも妨害合戦は始まるからね。対話はちゃんとする。毎回妨害されるのは嫌だけど、たまには打ち合いたい(わがまま)。
とはいえ、トラシオス&ティムナよりもムラがあって不安定な構築なので手札が噛み合わないマリガン死が増える欠点がある。しかしこれに対しても、マナスクリューから勝てないわけではないので(ヴィリスを釣れば完全リカバーなので)、何とかならないことも無い。
★統率者について
2KILL狙いの高速コンボにありがちなことなのだが、早いターンでコンボを仕掛けるときには統率者の出番は極端に少ない。その中でもログラクフは、弱者選別、モックス・アンバーなど固有の貢献をするが、それでも全ての行動に関与するわけではない。
こういった統率者が絡まない高速コンボの動きを突き詰めていくと、結局統率者はある程度使えれば何でも良くて、色が多い方が良くなる。
とはいえ、五色では統率者自体の弱さが気になる。
実は同じようなむかつき、ヴィリスなどのコンセプトを内蔵しつつ、ドリーム・ホール1枚コンボがあるティアマトも試してみたが、ティアマト自体が素出しでリソースを稼ぐことに向いてないので手詰まりになり易いし、パワーカードの偏向はたき、激情の貢献を実質捨てることになる。
色を増やしつつ、リソースを稼げるちょうど良い統率者としてクラムに目を付けた。
テヴェシュは派手に3枚ドローするが、クラムはこっそり3枚くらいドローしている。この目立たなさは、EDHでは重要な要素である。テヴェシュは目の敵にされがちだし。
少しグダるとライフの奪い合いになるので、殴っても強くて、守りも堅い、特に金粉のドレイクを受け止めるボディは、ライフをリソースにするデッキではとても頼りになる。
イクラは半分カラーマーカーだが、守りがより固くなるので、ロングゲームで不利になりにくくなる。そもそも統率者が登場する時は高速コンボが何らかの理由で出来ない場面であり、2枚目の統率者が登場するのは、更にロングゲームである。クラムがアタック(+ライフゲイン)、イクラはブロッカーという攻守一体の動きは、相手に無理な攻めを強要させ、自分のライフが落ち込んで詰みを回避してくれる。
★Sacrifice、Burnt Offering
イクラとクラムを出すことは、基本的には“寄り道”になるわけだが、これを攻めに転換させる手段として
・Sacrifice
・Burnt Offering
がある。微妙にコストが高いイクラとクラムを有効にマナに還元できる。深淵への覗き込みは重いし、死の国からの脱出からチューターを連打するなど、マナは沢山あるだけ攻める選択肢が増える。多くのデッキで、実質1枚コンボというのは考慮されると思うが、これらはマナが膨大になりがちで結局あんまり使えなくて抜けたりする。黒赤の特権として、瞬間的なマナ加速が強烈なので、多少重くても色々選択肢に入ってくる。
Sacrifice系のカードはヴィリスの基本パッケージでもある。納墓+再活性→ヴィリスで8枚ドローから勝ちに行く基本パターンは
①水蓮の花びら、Sacrificeでフルタップから黒8マナを生み出す→深淵への覗き込みや他のコンボへ
②Sacrificeでヴィリスを生け贄にし、再活性(もしくは生+死)で再度釣り直して、マナも手札も増やす
こういった流れとなる。Sacrificeはメインの高速コンボの中核となるパーツでありながら、統率者を生かした動きにも使え、無駄が少ない。
あとは地味に大事な点として、ヴィリスや統率者をSacrificeする動きがあると、アーティファクトに瞬間的な加速を依存しすぎないので、無のロッドやアウフで止まりにくくなる。アーティファクト対策は結構乗り越えられることが多い。
★ヴィリス
実はこのデッキはむかつきよりもヴィリスを狙うことが多い。
むかつきはデッキ内の勝ち手段や攻める手段を増やすほどにコストが上がって捲れるカードが減ってしまう。一方でデッキの軽量化を狙いすぎると、少し妨害を受けるだけで詰みに近くなる。この塩梅が難しい。
ある程度軽量化した程度では、自分のターンでフルタップで使っても勝てる確率は低い。結局相手のエンド時に打つかなあ、とか迷ってしまうと2ターン目に仕掛けられなくなる。むかつき死の恐怖感から、どうしても無難な動きを狙ってしまう心理的なハードルがあるし、何より失敗は萎える。
ヴィリスは8枚ドローしながら場に出て、最悪エンドしても良い。ログラクフ&テヴェシュから青が増えたことで、カウンターで守って次のターンに仕掛けるというのが狙いやすくなったし、最悪除去されても8ドローした時点で次の仕掛ける手が何かしらあるはず。
もちろんヴィリス自体も、フルタップで釣ってそのまま勝つパターンもある(マナが残っていればもっと確率は上がる)。
また、ヴィリスは2ターン目までに仕掛けるハードルが低い。チューターを挟んでも納墓+再活性は2ターン目に出来るし、ログラクフ&テヴェシュから青と緑が増えて、
神秘の教示者
生+死
と核になるカードが追加された。再活性の代替が増えたのは特にデカい。
ヴィリスの強い点はまだあって、初手のチューターでマナ加速を持ってこなくても良い点である。ハルクフラッシュの時も同じだったが、コンボが軽いためにダイレクトにコンボパーツを集める動きが肯定される。多少の土地事故も、マリガンで手札が少なくなっても、簡単に巻き返せる。土地事故はどうしても避けられないし、アクティブなマリガンや下振れにもチャンスを残しやすい。
★マナクリ
緑の無いデッキは1ターン目の動きが寂しくなりがち。貴重な吸血の教示者を消費してマナ加速を持ってこないといけないのも渋い。
マナクリは1ターン目の展開だけでなく、ヴィリスで沢山引いて、適当に展開してエンドするときにも消費しやすいカード。
トラシオスのようにどんどんマナを伸ばしてロングゲームを狙うわけではないので、マナクリの重ね引きは弱いため、緑以外が出せるものを優先して絞った。
★小技や個別の解説
最後に即死コンボではないが重要な動きをいくつかピックアップ。
・死の国からの脱出+LED
この2枚を持っているときにむかつきなど大量ドローを使う場合は
①死の国からの脱出を設置
②LEDで全部捨てる
③墓地から脱出でむかつき
と使うことも考える。死の国からの脱出を後で設置しようとすると、むかつきからマナ加速を数枚捲ることが必須になってしまい、むかつき死の可能性が残る。先に死の国からの脱出を設置することで、LEDもマナ加速として使えて得をする。
・ヴィリスを釣る前にLEDを切る
死の国からの脱出とセットで使うLEDは、色んなデッキで結構持て余しがちだと思うけど、このデッキではヴィリスを釣る手段に対応して有効活用しやすい。黒マナを沢山出しておけば、Sacrifice系カードのタネになるだけでなく、ヴィリスの能力も沢山使える。
・ヴィリスがいるときに吸血の教示者、伝国の玉璽を使うと積んだカードがすぐ手に入る
カードをトップに積んでからライフを失うため。
・沼
血染めの月対策であり、暗殺者の戦利品や流刑への道からのサーチ候補。
トラシオス&ティムナでは、1枚くらい基本土地があったところで血染めの月が出たら負けなのだが(悪足掻きは出来るけど結局負けるのだが)、このデッキは黒1マナあれば儀式系カードやモックスから大量ドローに繫いで、死の国からの脱出は問題なく設置できて勝ちに行ける。
実際に1ターン目に血染めの月をおかれて、返しに2KILLしたゲームもあるし(その時は沼ではなくて別の黒マナ源だったけど)、沼を入れる価値はあると思う。
・急速混成、四肢切断
よく黒緑のデッキだと突然の衰微や暗殺者の戦利品が入っているけど、構える暇あるの?対抗呪文ではなくて払拭や唱え損ねを優先するゲームなんだから、除去は対象が狭くても軽い方が良い。
本当はヴィリスとの相性で殺しを使いたいけど、沼の確保が不安定だから見送ってしまった…
はらわた撃ちの0マナ&ルーズライフは魅力だけど、現状対処したいのはせめて2点、出来れば3点は欲しいので採用候補にならない。
潰瘍化はアリ寄りのアリ。
・敵対工作員、選別の儀式
強烈に刺さったときの成功体験が忘れられなくて抜けずにいる。未練がましくて情けない。最速ムーブには邪魔なだけだし、ゲームが長引いてどうしようも無くなってもお願いサイクロンがあるしなあ。
最近はヴァルキー/ティボルトに注目しているので、入れ替えて試したい。
とりあえず、現状はこんな感じ。
今のところ勝ちに行くために持っていくとしたらこのデッキかなあ。とはいえ、昨今の2KILL特化時代では、駆け引きや立ち回りではどうにもならない運要素が強くて、安定して勝てるわけではない。先行取れなきゃ捨てゲー。
ハルクフラッシュ時代の方が、上振れ最速ムーブはあったにしても全体的なゲームスピードは1ターン以上おそくて、プレイングで巻き返す余地は多かった。今のEDHは手番含めて運要素が大きすぎて、競技的(Competitive)という言葉は、あまり好きになれない。
まあカジュアルフォーマットなんで、気楽に各々が1KILL、2KILLして「俺何にもしてないんだけど~」というお決まりのコントを繰り返すのが現代EDHの楽しみ方。
デッキとしては自分好みの良い感じになった。
https://www.moxfield.com/decks/NX_10W4ebE6eI7zaCL1noQ
ログラクフ&テヴェシュの高速コンボデッキから、ログラクフのトップスピードが落ちた分、ヴィリス周りが充実して、妨害能力と妨害耐性がかなり上がった。
・むかつき
・深淵への覗き込み
・納墓+再活性→ヴィリス
・タッサの神託者+デモコン
・死の国からの脱出
即効性のあるコンボの詰め合わせである。
基本的には死の国からの脱出は、これからスタートすると高速コンボにはならないので、早いターンで黒の大量ドローを成功させ、死の国からの脱出を設置してLEDで全部捨てる、というのが一番狙うコンセプト。
今回はこのデッキについて少し解説する。
★メインコンセプト
いわゆる2KILL狙いの高速コンボである。同時に、対戦相手からの妨害を集めにくいように、強力なアクションは基本的には即死コンボに直結するものを採用し、仕掛ける時以外は、狙われるような中途半端に強い動きをしない。
こういった自分が妨害を受けにくくして漁夫の利的な勝利を狙うコンセプトはトラシオス&ティムナが行っていたが、結局最後にトラシオスがアドを稼ぎ続けることがバレて早々に除去されるためロングゲームでの優位が成立しにくくなった。トラシオス&ティムナでは構造上、土地2枚から勝つことは出来ず、仕掛けるタイミングが読めてしまうし、土地事故や相手の妨害でマナベースがガタガタになったときに巻き返すことが難しい。
また、ターンを跨いで準備する必要があるコンボは対戦相手から妨害を集めてしまう。勝てないのに除去の的になるパワーカードは、結局妨害合戦が始まって無駄にマナとリソースを消耗してしまう可能性がある。
多人数戦をしておいて、こんなことを言うのもおかしな話だが、対戦相手とのやり取りが増えるほど、相手が自分に妨害を使うかどうか(それとも他のプレイヤーに使ってくれるかどうか)が重要になっていき、自分ではどうしようも無い負け筋が増えてしまう。
効率を求めたときにパズルゲームはパズルをしないで周回するようになるし、歩くゲームは如何にして歩かずに収集するかというアレと同じ。最適化、効率化とは、そのゲームの根幹のシステムの否定である。
・妨害される前に早々にゲームエンドを狙う
・相手に妨害を使われにくい動きを意識
こういった構築によって、対戦相手との対話を減らして不確定要素を減らすのが狙いである。
まあ、それでも妨害合戦は始まるからね。対話はちゃんとする。毎回妨害されるのは嫌だけど、たまには打ち合いたい(わがまま)。
とはいえ、トラシオス&ティムナよりもムラがあって不安定な構築なので手札が噛み合わないマリガン死が増える欠点がある。しかしこれに対しても、マナスクリューから勝てないわけではないので(ヴィリスを釣れば完全リカバーなので)、何とかならないことも無い。
★統率者について
2KILL狙いの高速コンボにありがちなことなのだが、早いターンでコンボを仕掛けるときには統率者の出番は極端に少ない。その中でもログラクフは、弱者選別、モックス・アンバーなど固有の貢献をするが、それでも全ての行動に関与するわけではない。
こういった統率者が絡まない高速コンボの動きを突き詰めていくと、結局統率者はある程度使えれば何でも良くて、色が多い方が良くなる。
とはいえ、五色では統率者自体の弱さが気になる。
実は同じようなむかつき、ヴィリスなどのコンセプトを内蔵しつつ、ドリーム・ホール1枚コンボがあるティアマトも試してみたが、ティアマト自体が素出しでリソースを稼ぐことに向いてないので手詰まりになり易いし、パワーカードの偏向はたき、激情の貢献を実質捨てることになる。
色を増やしつつ、リソースを稼げるちょうど良い統率者としてクラムに目を付けた。
テヴェシュは派手に3枚ドローするが、クラムはこっそり3枚くらいドローしている。この目立たなさは、EDHでは重要な要素である。テヴェシュは目の敵にされがちだし。
少しグダるとライフの奪い合いになるので、殴っても強くて、守りも堅い、特に金粉のドレイクを受け止めるボディは、ライフをリソースにするデッキではとても頼りになる。
イクラは半分カラーマーカーだが、守りがより固くなるので、ロングゲームで不利になりにくくなる。そもそも統率者が登場する時は高速コンボが何らかの理由で出来ない場面であり、2枚目の統率者が登場するのは、更にロングゲームである。クラムがアタック(+ライフゲイン)、イクラはブロッカーという攻守一体の動きは、相手に無理な攻めを強要させ、自分のライフが落ち込んで詰みを回避してくれる。
★Sacrifice、Burnt Offering
イクラとクラムを出すことは、基本的には“寄り道”になるわけだが、これを攻めに転換させる手段として
・Sacrifice
・Burnt Offering
がある。微妙にコストが高いイクラとクラムを有効にマナに還元できる。深淵への覗き込みは重いし、死の国からの脱出からチューターを連打するなど、マナは沢山あるだけ攻める選択肢が増える。多くのデッキで、実質1枚コンボというのは考慮されると思うが、これらはマナが膨大になりがちで結局あんまり使えなくて抜けたりする。黒赤の特権として、瞬間的なマナ加速が強烈なので、多少重くても色々選択肢に入ってくる。
Sacrifice系のカードはヴィリスの基本パッケージでもある。納墓+再活性→ヴィリスで8枚ドローから勝ちに行く基本パターンは
①水蓮の花びら、Sacrificeでフルタップから黒8マナを生み出す→深淵への覗き込みや他のコンボへ
②Sacrificeでヴィリスを生け贄にし、再活性(もしくは生+死)で再度釣り直して、マナも手札も増やす
こういった流れとなる。Sacrificeはメインの高速コンボの中核となるパーツでありながら、統率者を生かした動きにも使え、無駄が少ない。
あとは地味に大事な点として、ヴィリスや統率者をSacrificeする動きがあると、アーティファクトに瞬間的な加速を依存しすぎないので、無のロッドやアウフで止まりにくくなる。アーティファクト対策は結構乗り越えられることが多い。
★ヴィリス
実はこのデッキはむかつきよりもヴィリスを狙うことが多い。
むかつきはデッキ内の勝ち手段や攻める手段を増やすほどにコストが上がって捲れるカードが減ってしまう。一方でデッキの軽量化を狙いすぎると、少し妨害を受けるだけで詰みに近くなる。この塩梅が難しい。
ある程度軽量化した程度では、自分のターンでフルタップで使っても勝てる確率は低い。結局相手のエンド時に打つかなあ、とか迷ってしまうと2ターン目に仕掛けられなくなる。むかつき死の恐怖感から、どうしても無難な動きを狙ってしまう心理的なハードルがあるし、何より失敗は萎える。
ヴィリスは8枚ドローしながら場に出て、最悪エンドしても良い。ログラクフ&テヴェシュから青が増えたことで、カウンターで守って次のターンに仕掛けるというのが狙いやすくなったし、最悪除去されても8ドローした時点で次の仕掛ける手が何かしらあるはず。
もちろんヴィリス自体も、フルタップで釣ってそのまま勝つパターンもある(マナが残っていればもっと確率は上がる)。
また、ヴィリスは2ターン目までに仕掛けるハードルが低い。チューターを挟んでも納墓+再活性は2ターン目に出来るし、ログラクフ&テヴェシュから青と緑が増えて、
神秘の教示者
生+死
と核になるカードが追加された。再活性の代替が増えたのは特にデカい。
ヴィリスの強い点はまだあって、初手のチューターでマナ加速を持ってこなくても良い点である。ハルクフラッシュの時も同じだったが、コンボが軽いためにダイレクトにコンボパーツを集める動きが肯定される。多少の土地事故も、マリガンで手札が少なくなっても、簡単に巻き返せる。土地事故はどうしても避けられないし、アクティブなマリガンや下振れにもチャンスを残しやすい。
★マナクリ
緑の無いデッキは1ターン目の動きが寂しくなりがち。貴重な吸血の教示者を消費してマナ加速を持ってこないといけないのも渋い。
マナクリは1ターン目の展開だけでなく、ヴィリスで沢山引いて、適当に展開してエンドするときにも消費しやすいカード。
トラシオスのようにどんどんマナを伸ばしてロングゲームを狙うわけではないので、マナクリの重ね引きは弱いため、緑以外が出せるものを優先して絞った。
★小技や個別の解説
最後に即死コンボではないが重要な動きをいくつかピックアップ。
・死の国からの脱出+LED
この2枚を持っているときにむかつきなど大量ドローを使う場合は
①死の国からの脱出を設置
②LEDで全部捨てる
③墓地から脱出でむかつき
と使うことも考える。死の国からの脱出を後で設置しようとすると、むかつきからマナ加速を数枚捲ることが必須になってしまい、むかつき死の可能性が残る。先に死の国からの脱出を設置することで、LEDもマナ加速として使えて得をする。
・ヴィリスを釣る前にLEDを切る
死の国からの脱出とセットで使うLEDは、色んなデッキで結構持て余しがちだと思うけど、このデッキではヴィリスを釣る手段に対応して有効活用しやすい。黒マナを沢山出しておけば、Sacrifice系カードのタネになるだけでなく、ヴィリスの能力も沢山使える。
・ヴィリスがいるときに吸血の教示者、伝国の玉璽を使うと積んだカードがすぐ手に入る
カードをトップに積んでからライフを失うため。
・沼
血染めの月対策であり、暗殺者の戦利品や流刑への道からのサーチ候補。
トラシオス&ティムナでは、1枚くらい基本土地があったところで血染めの月が出たら負けなのだが(悪足掻きは出来るけど結局負けるのだが)、このデッキは黒1マナあれば儀式系カードやモックスから大量ドローに繫いで、死の国からの脱出は問題なく設置できて勝ちに行ける。
実際に1ターン目に血染めの月をおかれて、返しに2KILLしたゲームもあるし(その時は沼ではなくて別の黒マナ源だったけど)、沼を入れる価値はあると思う。
・急速混成、四肢切断
よく黒緑のデッキだと突然の衰微や暗殺者の戦利品が入っているけど、構える暇あるの?対抗呪文ではなくて払拭や唱え損ねを優先するゲームなんだから、除去は対象が狭くても軽い方が良い。
本当はヴィリスとの相性で殺しを使いたいけど、沼の確保が不安定だから見送ってしまった…
はらわた撃ちの0マナ&ルーズライフは魅力だけど、現状対処したいのはせめて2点、出来れば3点は欲しいので採用候補にならない。
潰瘍化はアリ寄りのアリ。
・敵対工作員、選別の儀式
強烈に刺さったときの成功体験が忘れられなくて抜けずにいる。未練がましくて情けない。最速ムーブには邪魔なだけだし、ゲームが長引いてどうしようも無くなってもお願いサイクロンがあるしなあ。
最近はヴァルキー/ティボルトに注目しているので、入れ替えて試したい。
とりあえず、現状はこんな感じ。
今のところ勝ちに行くために持っていくとしたらこのデッキかなあ。とはいえ、昨今の2KILL特化時代では、駆け引きや立ち回りではどうにもならない運要素が強くて、安定して勝てるわけではない。先行取れなきゃ捨てゲー。
ハルクフラッシュ時代の方が、上振れ最速ムーブはあったにしても全体的なゲームスピードは1ターン以上おそくて、プレイングで巻き返す余地は多かった。今のEDHは手番含めて運要素が大きすぎて、競技的(Competitive)という言葉は、あまり好きになれない。
まあカジュアルフォーマットなんで、気楽に各々が1KILL、2KILLして「俺何にもしてないんだけど~」というお決まりのコントを繰り返すのが現代EDHの楽しみ方。
vs 忍耐
2021年11月1日 Magic: The Gathering忍耐はEDHの二大フィニッシャーのタッサの神託者も死の国からの脱出の脱出も対処できるので、カウンターのない緑のデッキでは採用率が高いと思う。
一方で2KILL狙いの高速コンボデッキにとって忍耐は頭の痛い存在である。高速コンボの基本骨格は、むかつきなど黒の大量ドローから死の国からの脱出。たまにタッサの神託者。マナ無しで飛び出てくる忍耐がバッチリ刺さる。
1マナカウンターはクリーチャー対象外が多く、除去も無意味。意識しないと防ぎがたい。そこで、今回はタッサの神託者や死の国からの脱出を使いつつ、忍耐をケアできる方法について考えてみた。
★否定の契約、意思の力、偏向はたき
説明不要の定番。
★法務官の掌握
前方確認の意味合いが強いけど、忍耐がライブラリーの中にいるかどうかは常にチェック案件。
忍耐はブロッカーとしても頼りになるので、長引きそうなゲームでは予め抜いておくこともある。
★もみ消し
対処出来るが、もみ消しの対象の狭さがネック。
ただし、最近のEDHの高速コンボは明らかに墓地に偏っているので、トーモッドの墓所、悔恨する僧侶など墓地メタの採用率は上がってくると思うし、一度場に出ると厄介なイーオスのレインジャー長、心悪しき隠遁者もいるので、結構アリ寄り。
★沈黙
沈黙を使えば相手は妨害を差し込めない。しかし沈黙に対応して忍耐が出てくるので、墓地が消されて死の国からの脱出の弾が足りなくなる可能性はある。普通は死の国からの脱出を使う場合は、ある程度の墓地が溜まった上でソリティア開始なので、沈黙→対応して忍耐→(やることが無くて)ターンエンドという情けないことになりかねない。
タッサの神託者を使う場合は問題なくケアできる。
★思考停止
忍耐で墓地を消された後に使う。タッサの神託者+デモコンを仕掛けた場合は、少なくともストーム3を稼いでいるので、ライブラリーは大抵0に出来る。まあ、デモコンを使った後に汚れた契約を使うみたいな感じだが、思考停止はタッサの神託者とも組み合わせられるよ、ということの再確認。
★トーモッドの墓所、悔恨する僧侶
上で少し触れたが、最近の高速デッキは墓地利用が基本なので、対戦相手のコンボをにらみつつ、自分のタッサの神託者コンボを守るカードとなる。
ティムナにおいて悔恨する僧侶は使いやすいカードだったし、シナジーがあれば採用圏内。墓地メタは汎用性が低いのでシナジーが無いのに使うほどのカードではない。
死の国からの脱出を使わず、タッサの神託者を使うデッキならば、いっそのこと安らかなる眠りで墓地封殺もありか。
★激しい叱責
タッサの神託者が出て能力が誘発した後、忍耐が出る前に(忍耐を唱えたときに対応して)出すことで、忍耐の能力だけ無効化できる。
また、別の使い方として、ヘイトベアーでガチガチに固められて、ルーンの母で守られる絶望的な状況でもリセットと同じように全部対処できる。ひっくり返すカードとして価値が高い。サリアやエメリアのアルコンが並んでいても、相手のエンド時に設置から、自分のターンでコンボスタートである。この使い方はタッサの神託者とは併用できないので、死の国からの脱出を使うデッキで価値が高い。
★嘘の神、ヴァルキー
前方確認も兼ねる。軽いのでむかつきと併存できるのに、裏面の高コストパワーカード押しが出来る。グダったゲームは勿論、暗黒の儀式や弱者選別から2-3ターン目にティボルト設置は、普通に勝ち得るムーブ。
使い勝手を試したい。
対処しにくそうに見えて、実は通常はいってるカードでも結構何とかなる。あえて対策を増やす意義は少ないだろうけど、「忍耐で妨害される頻度は少ないから…」と対策をどんどん切っていくと、結局未対策のコンセプトの総和が増えてしまうので、ある程度はカバーしたい。
一方で2KILL狙いの高速コンボデッキにとって忍耐は頭の痛い存在である。高速コンボの基本骨格は、むかつきなど黒の大量ドローから死の国からの脱出。たまにタッサの神託者。マナ無しで飛び出てくる忍耐がバッチリ刺さる。
1マナカウンターはクリーチャー対象外が多く、除去も無意味。意識しないと防ぎがたい。そこで、今回はタッサの神託者や死の国からの脱出を使いつつ、忍耐をケアできる方法について考えてみた。
★否定の契約、意思の力、偏向はたき
説明不要の定番。
★法務官の掌握
前方確認の意味合いが強いけど、忍耐がライブラリーの中にいるかどうかは常にチェック案件。
忍耐はブロッカーとしても頼りになるので、長引きそうなゲームでは予め抜いておくこともある。
★もみ消し
対処出来るが、もみ消しの対象の狭さがネック。
ただし、最近のEDHの高速コンボは明らかに墓地に偏っているので、トーモッドの墓所、悔恨する僧侶など墓地メタの採用率は上がってくると思うし、一度場に出ると厄介なイーオスのレインジャー長、心悪しき隠遁者もいるので、結構アリ寄り。
★沈黙
沈黙を使えば相手は妨害を差し込めない。しかし沈黙に対応して忍耐が出てくるので、墓地が消されて死の国からの脱出の弾が足りなくなる可能性はある。普通は死の国からの脱出を使う場合は、ある程度の墓地が溜まった上でソリティア開始なので、沈黙→対応して忍耐→(やることが無くて)ターンエンドという情けないことになりかねない。
タッサの神託者を使う場合は問題なくケアできる。
★思考停止
忍耐で墓地を消された後に使う。タッサの神託者+デモコンを仕掛けた場合は、少なくともストーム3を稼いでいるので、ライブラリーは大抵0に出来る。まあ、デモコンを使った後に汚れた契約を使うみたいな感じだが、思考停止はタッサの神託者とも組み合わせられるよ、ということの再確認。
★トーモッドの墓所、悔恨する僧侶
上で少し触れたが、最近の高速デッキは墓地利用が基本なので、対戦相手のコンボをにらみつつ、自分のタッサの神託者コンボを守るカードとなる。
ティムナにおいて悔恨する僧侶は使いやすいカードだったし、シナジーがあれば採用圏内。墓地メタは汎用性が低いのでシナジーが無いのに使うほどのカードではない。
死の国からの脱出を使わず、タッサの神託者を使うデッキならば、いっそのこと安らかなる眠りで墓地封殺もありか。
★激しい叱責
タッサの神託者が出て能力が誘発した後、忍耐が出る前に(忍耐を唱えたときに対応して)出すことで、忍耐の能力だけ無効化できる。
また、別の使い方として、ヘイトベアーでガチガチに固められて、ルーンの母で守られる絶望的な状況でもリセットと同じように全部対処できる。ひっくり返すカードとして価値が高い。サリアやエメリアのアルコンが並んでいても、相手のエンド時に設置から、自分のターンでコンボスタートである。この使い方はタッサの神託者とは併用できないので、死の国からの脱出を使うデッキで価値が高い。
★嘘の神、ヴァルキー
前方確認も兼ねる。軽いのでむかつきと併存できるのに、裏面の高コストパワーカード押しが出来る。グダったゲームは勿論、暗黒の儀式や弱者選別から2-3ターン目にティボルト設置は、普通に勝ち得るムーブ。
使い勝手を試したい。
対処しにくそうに見えて、実は通常はいってるカードでも結構何とかなる。あえて対策を増やす意義は少ないだろうけど、「忍耐で妨害される頻度は少ないから…」と対策をどんどん切っていくと、結局未対策のコンセプトの総和が増えてしまうので、ある程度はカバーしたい。
グロルナク
2021年10月29日 Magic: The Gatheringhttps://note.com/denneko828/n/n09d5ec5a30e8
ちょっと考えてみたけど、アーティファクト主体のデッキはうまく回らなさそう。土地を並べてロングゲームを狙う構築の方が、青緑という色の特性からも向いている気がする
ちょっと考えてみたけど、アーティファクト主体のデッキはうまく回らなさそう。土地を並べてロングゲームを狙う構築の方が、青緑という色の特性からも向いている気がする
https://note.com/denneko828/n/nc916f16b164e
限定セットだけど、実戦レベルのカードが並ぶ。将来的にはmtgのカードとして再録されるので焦って買うものではないけど。
Elevenがカラーマーカーとして強いだけでなく、能力も強いため、どうしてもEleven+何かの組み合わせになりがち。少し考えただけではいいアイデアは無かったので、ちょっと考察としては物足りないかも。
限定セットだけど、実戦レベルのカードが並ぶ。将来的にはmtgのカードとして再録されるので焦って買うものではないけど。
Elevenがカラーマーカーとして強いだけでなく、能力も強いため、どうしてもEleven+何かの組み合わせになりがち。少し考えただけではいいアイデアは無かったので、ちょっと考察としては物足りないかも。
2ターン目までの動きを充実させる
2021年10月16日 Magic: The Gathering コメント (7)EDHの構築を考える上で大事な考えだと思う。
早いデッキは2ターン目くらいにコンボを仕掛けるし、逆に遅めのデッキは適度に妨害を挟んで、3-4ターン目くらいには充実した場になってくる。これは特別な用意をしなくても、何となく入れている太陽の指輪をたまたま引いても為し得ることだけど、運だけに頼るのではなく、他に選択肢を充実させるのは大事なこと。
もう一つ2ターン目までの動きを充実させるのに大事な理由があって、土地は2枚で止まってしまうから。
3ターン目に土地を3枚置こうとすると、統率者を抜いた99枚デッキに33枚の土地があると十分そうにみえる。しかし、三ターン目までのドロー=10枚引いて3枚以上の土地が来るのは7割程度。約3割は土地が2枚で止まる。
土地を33枚かそれよりも少ないデッキ(つまりは多くのEDHのデッキ)では、無視できない割合で3ターン目に土地を置けない。もちろん、土地2枚で戦うデッキなら不要な話だが、たまたま最速コンボが揃ったとき以外はある程度のロングゲームを考えるデッキであれば困る。
そのため、土地2枚以下で動けて3枚目の土地に繋げられる動きは価値が高い。そういう意味では、Mystic Remora、エスパーの歩哨、森の知恵が強い。しかし、(Remora以外の)この手のカードは1-2ターン目を過ぎてしまうと弱くなってしまうので、枚数を積みたくないのが本音。闇の腹心はまさにその典型。闇の腹心を1ターン目に出せると嬉しいけど、4ターン目くらいだと遅すぎて他の動きを優先したくなる。
ちなみに妨害カードも大事だと思うけど、今日は主に自分の展開の話に焦点を絞る。
では、この2ターン目までの動きをどうやって充実させるのか?
サーチカードで魔力の墓所を持ってくるのは単純な解決法。マナがあるならコンボや他のカードを持ってこれば良いし。吸血の教示者が強いというのは誰もが納得すること。
では、神秘の教示者は?
このカードは概ねコンボ専用となりがちで、初手のキープ基準の安定化につながりにくい。
大体、キープできない手札というのは
①噛み合わないコンボパーツばかり
②マナフラッド
③マナスクリュー
こんな感じになるんだが、①②はどうしようも無いのでマリガンになるけど、③はチューター1枚で解決できる可能性がある。魔力の墓所、Mystic Remoraの二択で何とかなるので、同じようにサーチ先が限定される悟りの教示者は何とかなるけど、神秘の教示者はこれに代わるものが無い。
このカードは、1マナインスタントと隙を見て使いやすいコストではあるけど、序盤向きではない。
また、統率者で序盤を安定させるというのも一つの手。マナが出たり、ドローできる統率者の安定感は抜群。
例えばティムナは、2ターン目に登場して、3ターン目からカードを引ける。勿論カードが引けることは有利なのだが、特に重視したいのはマナスクリューを回避するということ。
ティムナの場合は土地2枚だけでマナスクリューを解決するものでは無いが、マナクリやモックスがあって、土地2枚で止まりそうな「ありがちな手札」からスタートできる。
同じドローを出来るトラシオスでは出来ない挙動。
一方でクラムやテヴェシュは序盤を支えられる。暗黒の儀式や宝石の睡蓮を駆使して2ターン目に登場して、3ターン目には効果を享受できる。マナコスト自体は重いのに、儀式カードや宝石の睡蓮を使うというデッキの構造的理由があれば2ターン目までを支える動きになり得るというのは面白い。
ちなみにタッサの神託者コンボは2ターン目以内に決めるには結構色拘束がキツいし、死の国からの脱出は普通に揃えるなら2ターン目までの成立は難しい。でも、納墓+再活性→ヴィリスは、暗黒の儀式など黒の得意なマナ加速でチューター分も含めて一気にマナを補いやすくて、2ターン目までの動きに貢献する。仮にターンを返して除去されても、8枚引いた時点で土地の心配はなくなり、MOXとかを適当に並べるだけでもリターンはある。生きてターンが帰ってこれば勝利は目前だし、ヴィリス再活性から、運良くMOX、Sacrifice、深淵への覗き込みと引けば、めでたく2KILLの達成。
こういった、2ターン目までの動き、すなわちコンボを仕掛ける攻めの動きと、コンボが無くてもマナと手札を充実させられるリソース稼ぎの動きを追求した結果、こんなデッキを考えた。
統率者:クラム&イクラ・シディーキ
https://www.moxfield.com/decks/NX_10W4ebE6eI7zaCL1noQ
・序盤を安定させる黒
・土地2枚から仕掛けられる、むかつし、ヴィリス
・土地2枚から3枚目の土地を安定して引き込むための、Remora、森の知恵、使い捨てマナ加速経由のクラム
この辺りを意識。
ちなみに別の話になるが、このデッキはEDHで勝つために個人的に必要だと思う要件を色々満たした構築となっている。まあ、良くあるEDHデッキの、デモコンタッサ、死の国からの脱出コンボに、イクラ、ヴィリス、Sacrifice、Burnt Offeringなどを組み込んだだけとも言えるが、これが最高に噛み合っている。
・ぶんぶん押し切りや奇襲パターンの増量
・中~長期戦で大事なライフゲイン
・ヘイトベアー(とりわけこの手のデッキが苦手な法の定め系)で縛られたらエンド時納墓からヴィリスで制圧
などなど。
僕は、トラシオス&ティムナが好きなデッキの一つだが、大きな理由は序盤の安定。噛み合わない手札でマリガンしすぎて死亡とか、マナスクリュー死亡みたいな理不尽な死に方が少ない。一方で高速コンボ押し切りパターンが少なくて、そこに物足りなさを感じていたし、早い段階でリセットを浴びると大抵負ける、自分の展開が上手くいかないと一発逆転は困難などデメリットだってある。
イクラクラムはトラティムよりは不安定になるのだが、高速コンボ押し切りパターンを兼ね備え、ある程度の序盤の安定があり、仮にマリガンが多くなってもヴィリスむかつきで一発回復のチャンスありと、違った利点がある。ちなみにイクラを組み合わせようと思った一番の動機は、トラティムでのセラの高位僧が強かったから。テヴェシュや他のPW潰しの役割はクラムが果たせるし、ライフゲインを確実に使えるって魅力。ライフゲインだけの統率者は弱いけど、共闘って本当に強い能力だと思う。
トラティム→イクラクラムへの乗り換えの一番の課題はフルフォイルではなくなること。数枚足りない。思考停止、ドラゴンの怒りの媒介者、下賤の教主、訓練施設、蒸気孔と地味に高いものが多い。
早いデッキは2ターン目くらいにコンボを仕掛けるし、逆に遅めのデッキは適度に妨害を挟んで、3-4ターン目くらいには充実した場になってくる。これは特別な用意をしなくても、何となく入れている太陽の指輪をたまたま引いても為し得ることだけど、運だけに頼るのではなく、他に選択肢を充実させるのは大事なこと。
もう一つ2ターン目までの動きを充実させるのに大事な理由があって、土地は2枚で止まってしまうから。
3ターン目に土地を3枚置こうとすると、統率者を抜いた99枚デッキに33枚の土地があると十分そうにみえる。しかし、三ターン目までのドロー=10枚引いて3枚以上の土地が来るのは7割程度。約3割は土地が2枚で止まる。
土地を33枚かそれよりも少ないデッキ(つまりは多くのEDHのデッキ)では、無視できない割合で3ターン目に土地を置けない。もちろん、土地2枚で戦うデッキなら不要な話だが、たまたま最速コンボが揃ったとき以外はある程度のロングゲームを考えるデッキであれば困る。
そのため、土地2枚以下で動けて3枚目の土地に繋げられる動きは価値が高い。そういう意味では、Mystic Remora、エスパーの歩哨、森の知恵が強い。しかし、(Remora以外の)この手のカードは1-2ターン目を過ぎてしまうと弱くなってしまうので、枚数を積みたくないのが本音。闇の腹心はまさにその典型。闇の腹心を1ターン目に出せると嬉しいけど、4ターン目くらいだと遅すぎて他の動きを優先したくなる。
ちなみに妨害カードも大事だと思うけど、今日は主に自分の展開の話に焦点を絞る。
では、この2ターン目までの動きをどうやって充実させるのか?
サーチカードで魔力の墓所を持ってくるのは単純な解決法。マナがあるならコンボや他のカードを持ってこれば良いし。吸血の教示者が強いというのは誰もが納得すること。
では、神秘の教示者は?
このカードは概ねコンボ専用となりがちで、初手のキープ基準の安定化につながりにくい。
大体、キープできない手札というのは
①噛み合わないコンボパーツばかり
②マナフラッド
③マナスクリュー
こんな感じになるんだが、①②はどうしようも無いのでマリガンになるけど、③はチューター1枚で解決できる可能性がある。魔力の墓所、Mystic Remoraの二択で何とかなるので、同じようにサーチ先が限定される悟りの教示者は何とかなるけど、神秘の教示者はこれに代わるものが無い。
このカードは、1マナインスタントと隙を見て使いやすいコストではあるけど、序盤向きではない。
また、統率者で序盤を安定させるというのも一つの手。マナが出たり、ドローできる統率者の安定感は抜群。
例えばティムナは、2ターン目に登場して、3ターン目からカードを引ける。勿論カードが引けることは有利なのだが、特に重視したいのはマナスクリューを回避するということ。
ティムナの場合は土地2枚だけでマナスクリューを解決するものでは無いが、マナクリやモックスがあって、土地2枚で止まりそうな「ありがちな手札」からスタートできる。
同じドローを出来るトラシオスでは出来ない挙動。
一方でクラムやテヴェシュは序盤を支えられる。暗黒の儀式や宝石の睡蓮を駆使して2ターン目に登場して、3ターン目には効果を享受できる。マナコスト自体は重いのに、儀式カードや宝石の睡蓮を使うというデッキの構造的理由があれば2ターン目までを支える動きになり得るというのは面白い。
ちなみにタッサの神託者コンボは2ターン目以内に決めるには結構色拘束がキツいし、死の国からの脱出は普通に揃えるなら2ターン目までの成立は難しい。でも、納墓+再活性→ヴィリスは、暗黒の儀式など黒の得意なマナ加速でチューター分も含めて一気にマナを補いやすくて、2ターン目までの動きに貢献する。仮にターンを返して除去されても、8枚引いた時点で土地の心配はなくなり、MOXとかを適当に並べるだけでもリターンはある。生きてターンが帰ってこれば勝利は目前だし、ヴィリス再活性から、運良くMOX、Sacrifice、深淵への覗き込みと引けば、めでたく2KILLの達成。
こういった、2ターン目までの動き、すなわちコンボを仕掛ける攻めの動きと、コンボが無くてもマナと手札を充実させられるリソース稼ぎの動きを追求した結果、こんなデッキを考えた。
統率者:クラム&イクラ・シディーキ
https://www.moxfield.com/decks/NX_10W4ebE6eI7zaCL1noQ
・序盤を安定させる黒
・土地2枚から仕掛けられる、むかつし、ヴィリス
・土地2枚から3枚目の土地を安定して引き込むための、Remora、森の知恵、使い捨てマナ加速経由のクラム
この辺りを意識。
ちなみに別の話になるが、このデッキはEDHで勝つために個人的に必要だと思う要件を色々満たした構築となっている。まあ、良くあるEDHデッキの、デモコンタッサ、死の国からの脱出コンボに、イクラ、ヴィリス、Sacrifice、Burnt Offeringなどを組み込んだだけとも言えるが、これが最高に噛み合っている。
・ぶんぶん押し切りや奇襲パターンの増量
・中~長期戦で大事なライフゲイン
・ヘイトベアー(とりわけこの手のデッキが苦手な法の定め系)で縛られたらエンド時納墓からヴィリスで制圧
などなど。
僕は、トラシオス&ティムナが好きなデッキの一つだが、大きな理由は序盤の安定。噛み合わない手札でマリガンしすぎて死亡とか、マナスクリュー死亡みたいな理不尽な死に方が少ない。一方で高速コンボ押し切りパターンが少なくて、そこに物足りなさを感じていたし、早い段階でリセットを浴びると大抵負ける、自分の展開が上手くいかないと一発逆転は困難などデメリットだってある。
イクラクラムはトラティムよりは不安定になるのだが、高速コンボ押し切りパターンを兼ね備え、ある程度の序盤の安定があり、仮にマリガンが多くなってもヴィリスむかつきで一発回復のチャンスありと、違った利点がある。ちなみにイクラを組み合わせようと思った一番の動機は、トラティムでのセラの高位僧が強かったから。テヴェシュや他のPW潰しの役割はクラムが果たせるし、ライフゲインを確実に使えるって魅力。ライフゲインだけの統率者は弱いけど、共闘って本当に強い能力だと思う。
トラティム→イクラクラムへの乗り換えの一番の課題はフルフォイルではなくなること。数枚足りない。思考停止、ドラゴンの怒りの媒介者、下賤の教主、訓練施設、蒸気孔と地味に高いものが多い。
コンボを動画で解説する
2021年10月14日 Magic: The Gatheringhttps://note.com/denneko828/n/naef66d5cf42e
noteに埋め込んでるのでGIFなんだが、ティアマトコンボを分かりやすく(?)編集してみた。
複雑な手順を踏むコンボは動画の方が流れが分かりやすくていいのだが、かといってyoutubeに投稿する気はないけども。完全動画だけだと、読みたい情報があるかどうか分かりにくいじゃん?煽りサムネで中身無しなんてザラだし、埋もれてしまう。
でも、全て文章だと見にくいといえば見にくい。noteだとGIFは埋め込めることが分かったので、こういう見せ方もありか。画質落とさないといけないし、作るの大変だけど。
noteに埋め込んでるのでGIFなんだが、ティアマトコンボを分かりやすく(?)編集してみた。
複雑な手順を踏むコンボは動画の方が流れが分かりやすくていいのだが、かといってyoutubeに投稿する気はないけども。完全動画だけだと、読みたい情報があるかどうか分かりにくいじゃん?煽りサムネで中身無しなんてザラだし、埋もれてしまう。
でも、全て文章だと見にくいといえば見にくい。noteだとGIFは埋め込めることが分かったので、こういう見せ方もありか。画質落とさないといけないし、作るの大変だけど。
ティアマト続き
2021年10月10日 Magic: The Gathering コメント (1)先日の続き。
帰ってきた刃の翼
霜のモーリット
峰の恐怖
での無限ループを組んだが、ティアマト食物連鎖から湖のドラゴン、ガラゼス・プリズマリを足すと1マナ足りない。肝心のメインコンボが、これでは…
霜のモーリットを変わり身の狂戦士に戻して、
帰ってきた刃の翼
変わり身の狂戦士
峰の恐怖
とすると、足りるんだが。
ループを組む上では霜のモーリットでも変わり身の狂戦士でも良く、霜のモーリットの方が単体での運用がつよそうだったが、霜のモーリットでコンボを組むには、ティアマト食物連鎖から繋ぐ先を、
・湖のドラゴン&多欲なドラゴン
・湖のドラゴン&ドラコの末裔(基本土地3種類以上)
が条件となる。
ループのパーツを変わり身の狂戦士にすると
・湖のドラゴン&ガラゼス・プリズマリ
・ドラコの末裔(基本土地4種類以上)
・ヘルカイトの狩猟者
となる。
まず、湖のドラゴンはシンボルがきつ過ぎて、手札に来ると実質使えないゴミである。変わり身の狂戦士→霜のモーリットと、使えなくもないマイナーチェンジをすることで、湖のドラゴンはセット採用になる。ドラコの末裔は特殊地形事情によって使えないことを考えると出来れば避けたくて、
霜のモーリット
湖のドラゴン
多欲なドラゴン
これがセットになる。
一方で変わり身の狂戦士だと、湖のドラゴンを抜くプランが考えられて
変わり身の狂戦士
ヘルカイトの狩猟者
と、コンボパーツの枠が減る。
どちらにせよ大した使いどころのないドラゴンならば、枠を減らした方が有効な気がする。あと、変わり身の狂戦士、ヘルカイとの狩猟者はパワーが5以上なので、ドラゴンボーンの勇者と相性がいい。
帰ってきた刃の翼
霜のモーリット
峰の恐怖
での無限ループを組んだが、ティアマト食物連鎖から湖のドラゴン、ガラゼス・プリズマリを足すと1マナ足りない。肝心のメインコンボが、これでは…
霜のモーリットを変わり身の狂戦士に戻して、
帰ってきた刃の翼
変わり身の狂戦士
峰の恐怖
とすると、足りるんだが。
ループを組む上では霜のモーリットでも変わり身の狂戦士でも良く、霜のモーリットの方が単体での運用がつよそうだったが、霜のモーリットでコンボを組むには、ティアマト食物連鎖から繋ぐ先を、
・湖のドラゴン&多欲なドラゴン
・湖のドラゴン&ドラコの末裔(基本土地3種類以上)
が条件となる。
ループのパーツを変わり身の狂戦士にすると
・湖のドラゴン&ガラゼス・プリズマリ
・ドラコの末裔(基本土地4種類以上)
・ヘルカイトの狩猟者
となる。
まず、湖のドラゴンはシンボルがきつ過ぎて、手札に来ると実質使えないゴミである。変わり身の狂戦士→霜のモーリットと、使えなくもないマイナーチェンジをすることで、湖のドラゴンはセット採用になる。ドラコの末裔は特殊地形事情によって使えないことを考えると出来れば避けたくて、
霜のモーリット
湖のドラゴン
多欲なドラゴン
これがセットになる。
一方で変わり身の狂戦士だと、湖のドラゴンを抜くプランが考えられて
変わり身の狂戦士
ヘルカイトの狩猟者
と、コンボパーツの枠が減る。
どちらにせよ大した使いどころのないドラゴンならば、枠を減らした方が有効な気がする。あと、変わり身の狂戦士、ヘルカイとの狩猟者はパワーが5以上なので、ドラゴンボーンの勇者と相性がいい。
ティアマト
2021年10月6日 Magic: The Gathering コメント (1)気が向いては一人回ししているが、なかなかまとまらない。
とりあえず考えたことのメモ。
1.メインコンボ
当然、食物連鎖である。
不死身、スクイーなどを組み合わせて無限だけであれば、通常キャストが非現実的なティアマトよりも、熟考漂いくらいにはなる二ヴ=ミゼット再誕の方が強い。ティアマトの長所は、過去の食物連鎖ジェネラルと違って、無限じゃなくても食物連鎖経由でティアマトが出れば勝ちということ。
例えば、
極楽鳥
ラノワールのエルフ
太陽の指輪
Volcanic Island
Bayou
Underground Sea
こんな3ターン目の盤面で、食物連鎖を出せば勝ち。
①太陽の指輪、ラノワールのエルフから食物連鎖をプレイ
②極楽鳥からW、残りの土地からUB、食物連鎖で生物2体を追放してRRGGでティアマトを唱える
③湖のドラゴン、ガラゼス・プリズマリ、帰ってきた刃の翼、霜のモーリット、峰の恐怖をサーチ
④ティアマトを追放して (RRRR RRRR)
⑤湖のドラゴンをキャスト、霜のモーリットを捨てる (RRRR)
⑥湖のドラゴンを追放して (UUUUUU, RRRR)
⑦ガラゼス・プリズマリを唱えて追放 (UU, BBBBB, RRR, 宝)
⑧峰の恐怖、帰ってきた刃の翼を順にプレイ
⑨帰ってきた刃の翼と霜のモーリットで無限ループ、峰の恐怖で無限ダメージ
3ターン目に普通にあり得る場から1枚で勝てるのは、高速コンボとして十分活用できる。上記の展開ならば、2ターン目の相手のエンド時に吸血の教示者や悟りの教示者を使うこともできる。
ドリーム・ホールの1枚コンボが注目されがちだが、5色デッキではUUがキツイし、5マナを素早く捻出することも課題。5色デッキなので、MOXや暗黒の儀式で初速を初速を上げようにも色がかみ合わない可能性があるし、クラムやテヴェシュのように使い捨て加速を統率者に使って手頃な手札に還元することも難しいい。ティアマトもキャストできればアドは取れるが、儀式系カードで5色含む7マナまで伸ばすのは、通ったら勝ちの深淵への覗き込みよりも厳しい。初手の少ない手札の中に、金属モックス、暗黒の儀式と混ざると、リスティックの研究、森の知恵などがない限り手詰まりになる可能性が高い。
マナクリスタート→手頃な生物を並べる→食物連鎖。
この流れが最も行いやすいと思った。
2.サブコンボ
食物連鎖コンボの難点はパーツが多いため、Wheel of Fortuneなどでディスカードさせられるとキツイ。
そのため、何だかんだでスクイーくらいは採用する。これなら、峰の恐怖1枚だけあればよく、峰の恐怖が墓地にあっても帰ってきた刃の翼で釣ることが出来る。両方落ちたら?そこまで考える必要はないかもしれないが、一応、月の帳の執政がいれば、
①食物連鎖+スクイーで生物無限マナ
②ティアマトから月の帳の執政をサーチ
③ティアマトを何度も唱えることでデッキから大量にドロー
あとは有毒の蘇生で拾うなり、別のコンボを使うなりすればよい。墓変わりとかいうカスはさすがに使いたくないので。
ヴァルカスの災い魔は峰の恐怖と相互互換のように機能するが、如何せんRRRがキツくて通常時にキャストが非現実的。このデッキは統率者で手頃にカードアドバンテージを稼げないので、手札不足は常に課題となるので、月の帳の執政の方が通常時の使い道がある。
有毒の蘇生はコンボの回収から妨害まで超有能カードなので態々追加の枠を割くものではないし。
5色なので、タッサの神託者や死の国からの脱出も入れたくなるが、いずれも使わない方が良さそうと思う。
タッサの神託者はUUの課題と、生物サーチを厚くしないと、統率者でドローできないので揃えにくい。
また、古の食物連鎖デッキは、Demonic Consultationや汚れたい契約で不死身スクイー、永遠の災い魔、霧虚ろのグリフィンのいずれかを追放しつつ食物連鎖を加えることで1枚コンボのように立ち回っていたが、これ自体が不安定だし、峰の恐怖が飛んだらアウト。ギャンブルのような1枚コンボをしなくても、マナクリや闇の腹心程度から、食物連鎖は実質1枚コンボなので、汚れた契約自体もあった方が良いカードとは言い難い。
死の国からの脱出はどうか。
これは普通にチューターやLEDだけ足してもイマイチで、脱出コンボを強く使えるデッキの背景には、暗黒の儀式や弱者選別での瞬間的な加速、むかつきでカバっと引いてLEDで全部捨てる、最近だとドラゴンの怒りの媒介者を使うなど、周りのカードとの組み合わせも重要。この手のデッキは暗黒の儀式がむかつきのサポートになったり、最低限、統率者のテヴェシュやクラムに還元出来たりと、デッキ内でのシナジーが大きいからこそ成立する。そして、この手のコンボは、森の知恵やマナクリ展開のようなターンを跨いで成果を発揮するカード群とは微妙に相性が悪く(マナクリは弱者選別の種になるから必ずしもその限りであないが)、基本的には、MOX、儀式系カードなどで構成される。このデッキで狙いたい食物連鎖とは、相反する構築になってしまう。
手札に少なからず集まってくる、重いドラゴンとLEDや暗黒の儀式が一緒に来ても大した成果はない。中途半端に思考停止を自分に打つと、コンボパーツが墓地に落ちて(それらティアマトからサーチできるドラゴンで拾うには限界があるので)、困る。
結局、色々考えたが、食物連鎖と峰の恐怖が鍵になるかなと。
これだと食物連鎖を失うとコンボスタートできないので、ドリーム・ホールは何だかんだ採用せざるを得ないのと、峰の恐怖を失ったときの保険も掛けたい。戦術の通り、ヴァルカスの災い魔はシンボルが辛いので、月の帳の執政と有毒の蘇生としたいが、これだと峰の恐怖を失ったときに食物連鎖単品やドリーム・ホールで勝てなくなるが、帰ってきた刃の翼、霜のモーリット、いずれを失っても一緒なので、パーツを失ったときには、素直に食物連鎖+スクイーを狙うしかないか。この辺りの詰めは検討中の課題。
3.暇ティアマトの扱い
手札がマナ加速だらけの時に、統率者を使ってカードアドバンテージを得る。
これはトップクラスのデッキが兼ね備えた性質であり、この保険があることでマナ加速過多の構築が許容され、上振れでの爆発力を期待しつつ、虚無ゲームを減らすことが出来る。また仕掛けるべきでないタイミングで統率者でお茶を濁すのはとても重要なアクションで、EDHでのカウンターは生物に触れないものが多いので、キャストした時点でアドが保証されているものだと、仮に除去されても損失が少ない。
では、ティアマトでは何を持ってくる?
コンボパーツを持ってきても通常キャストで並べるのは不可能。
ティアマトを唱える時点で手札はスカスカなので、出来ればカードを引きたいとなると、ドラゴンボーンの勇者、月の帳の執政。長期プランなら破滅の龍、ニコル・ボーラスも。
ティアマトを唱えたターンに順当に8マナ使えるなら、月の帳の執政→ニコルで手札を整えるのが良さそう。というか、コレくらいしか選択肢がないのが悲しい。
汎用性を考えれば、名も無き転置や仮面の蛮人も入れたくなるが、ティアマトキャストをする時点で「手札が欲しい」というのが一番の要請なので、ただでさえドラゴンでスロットを喰うデッキに、中途半端なカードはこれ以上入れたくない。
7マナくらいのドラゴンになると、それなりにインパクトのある効果も多いが、ドラゴンの中では強い程度の能力でしかない。普段使いや食物連鎖のタマを考えると、せめて4マナくらいまでには収めたい。
4.統率者以外のアド源どうする?
統率者が展開に貢献しないデッキの場合、かなり肝になる点であり、一番の悩みの種でもある。
エスパーの歩哨
闇の腹心
Mystic Remora
森の知恵
リスティックの研究
この辺りのオートで引けるカードは勿論搭載。これだけでは到底足りないので追加は課題。
ドラゴンたちのせいで潜在的にデッキコストは重くなりがちなのでむかつきは無しだ。マナクリが多いせいで、深淵への覗き込みが通った後に0マナからマナを増やしきる手段を沢山採用することは難しいので、これも無し。むかつきも深淵への覗き込みも、お膳立てや構築のサポートがあれば1枚コンボになるが、このデッキは、そもそもお膳立てした食物連鎖1枚コンボを狙っているのだから。
マナクリ、食物連鎖を意識すると、瞬間的に沢山引けるカードは持て余す可能性が高いが、初速を上げるためにMOXや儀式系カードをある程度組み合わせるならば欲しくなる。
普通にカードアドバンテージを取れるものになると
気前の良い贔屓筋
秋の占い師
数多の声
Timetwister
記憶の氾濫
刺のある研究
あたりは候補。
Timtwisterは墓地のコンボパーツの回収、刺のある研究はマナコストが大きめのこのデッキではむかつき並みの爆発力があってよいカードだと思うが、他は少しゆっくりしている。生物は最悪食物連鎖の種に出来るが…
爆発力を持たせられないなら、結局シナジーを重視してカードを引ける微妙なドラゴンで賄っても良くないか、とは思う。ドロースペルで爆発力は難しいので、マナ加速に寄せて、何としてでもティアマトにたどり着かせる、みたいな。
5.マナ加速
マナクリからスタートして、ランパンや更なるマナクリを展開。これも悪くはないんだが、マナクリ展開のみに絞ると次のターンに出来ることが見え見えで奇襲性がなくなるし、運よくRemoraで沢山引けた時に爆発力がない。
ティアマトキャストを念頭に置くと、弱者選別はやっぱり持て余す(むかつきや深淵への覗き込みのような沢山の黒マナを振り込む先もないし)。同様に魔力の櫃も二番目の目的であるティアマトキャストに貢献しない。マナクリ展開と並行して加速出来るという意味で、
金属モックス
モックス・ダイアモンド
水蓮の花びら
暗黒の儀式
Burnt Offering
この辺りは生かしたいなあ。Burnt Offeringは、暇で出したドラゴンたちに意義を与えてくれるし、中コスト帯の生物が多いなら十分生かせるはず。
ただ、この手のアドを失う加速は、5マナくらいへのジャンプは容易でも、7マナは厳しい。やはり、どうしても、3-5マナくらいで手札を補充できるカードを、デッキ内にたくさん入れる必要がある。
6.最後に
という感じで、良い構築にならず迷走中。
勝てるデッキでありながら、なるべくドラゴンを入れたいというファン要素も考えると、パンクする。でもドラゴンを入れないなら、頑張って食物連鎖ティアマトしなくても、タッサの神託者を使えるアドが取れる統率者使っとけってなるし…
https://www.moxfield.com/decks/A07uAxUER0S7uC7WA2rLGA
とりあえず考えたことのメモ。
1.メインコンボ
当然、食物連鎖である。
不死身、スクイーなどを組み合わせて無限だけであれば、通常キャストが非現実的なティアマトよりも、熟考漂いくらいにはなる二ヴ=ミゼット再誕の方が強い。ティアマトの長所は、過去の食物連鎖ジェネラルと違って、無限じゃなくても食物連鎖経由でティアマトが出れば勝ちということ。
例えば、
極楽鳥
ラノワールのエルフ
太陽の指輪
Volcanic Island
Bayou
Underground Sea
こんな3ターン目の盤面で、食物連鎖を出せば勝ち。
①太陽の指輪、ラノワールのエルフから食物連鎖をプレイ
②極楽鳥からW、残りの土地からUB、食物連鎖で生物2体を追放してRRGGでティアマトを唱える
③湖のドラゴン、ガラゼス・プリズマリ、帰ってきた刃の翼、霜のモーリット、峰の恐怖をサーチ
④ティアマトを追放して (RRRR RRRR)
⑤湖のドラゴンをキャスト、霜のモーリットを捨てる (RRRR)
⑥湖のドラゴンを追放して (UUUUUU, RRRR)
⑦ガラゼス・プリズマリを唱えて追放 (UU, BBBBB, RRR, 宝)
⑧峰の恐怖、帰ってきた刃の翼を順にプレイ
⑨帰ってきた刃の翼と霜のモーリットで無限ループ、峰の恐怖で無限ダメージ
3ターン目に普通にあり得る場から1枚で勝てるのは、高速コンボとして十分活用できる。上記の展開ならば、2ターン目の相手のエンド時に吸血の教示者や悟りの教示者を使うこともできる。
ドリーム・ホールの1枚コンボが注目されがちだが、5色デッキではUUがキツイし、5マナを素早く捻出することも課題。5色デッキなので、MOXや暗黒の儀式で初速を初速を上げようにも色がかみ合わない可能性があるし、クラムやテヴェシュのように使い捨て加速を統率者に使って手頃な手札に還元することも難しいい。ティアマトもキャストできればアドは取れるが、儀式系カードで5色含む7マナまで伸ばすのは、通ったら勝ちの深淵への覗き込みよりも厳しい。初手の少ない手札の中に、金属モックス、暗黒の儀式と混ざると、リスティックの研究、森の知恵などがない限り手詰まりになる可能性が高い。
マナクリスタート→手頃な生物を並べる→食物連鎖。
この流れが最も行いやすいと思った。
2.サブコンボ
食物連鎖コンボの難点はパーツが多いため、Wheel of Fortuneなどでディスカードさせられるとキツイ。
そのため、何だかんだでスクイーくらいは採用する。これなら、峰の恐怖1枚だけあればよく、峰の恐怖が墓地にあっても帰ってきた刃の翼で釣ることが出来る。両方落ちたら?そこまで考える必要はないかもしれないが、一応、月の帳の執政がいれば、
①食物連鎖+スクイーで生物無限マナ
②ティアマトから月の帳の執政をサーチ
③ティアマトを何度も唱えることでデッキから大量にドロー
あとは有毒の蘇生で拾うなり、別のコンボを使うなりすればよい。墓変わりとかいうカスはさすがに使いたくないので。
ヴァルカスの災い魔は峰の恐怖と相互互換のように機能するが、如何せんRRRがキツくて通常時にキャストが非現実的。このデッキは統率者で手頃にカードアドバンテージを稼げないので、手札不足は常に課題となるので、月の帳の執政の方が通常時の使い道がある。
有毒の蘇生はコンボの回収から妨害まで超有能カードなので態々追加の枠を割くものではないし。
5色なので、タッサの神託者や死の国からの脱出も入れたくなるが、いずれも使わない方が良さそうと思う。
タッサの神託者はUUの課題と、生物サーチを厚くしないと、統率者でドローできないので揃えにくい。
また、古の食物連鎖デッキは、Demonic Consultationや汚れたい契約で不死身スクイー、永遠の災い魔、霧虚ろのグリフィンのいずれかを追放しつつ食物連鎖を加えることで1枚コンボのように立ち回っていたが、これ自体が不安定だし、峰の恐怖が飛んだらアウト。ギャンブルのような1枚コンボをしなくても、マナクリや闇の腹心程度から、食物連鎖は実質1枚コンボなので、汚れた契約自体もあった方が良いカードとは言い難い。
死の国からの脱出はどうか。
これは普通にチューターやLEDだけ足してもイマイチで、脱出コンボを強く使えるデッキの背景には、暗黒の儀式や弱者選別での瞬間的な加速、むかつきでカバっと引いてLEDで全部捨てる、最近だとドラゴンの怒りの媒介者を使うなど、周りのカードとの組み合わせも重要。この手のデッキは暗黒の儀式がむかつきのサポートになったり、最低限、統率者のテヴェシュやクラムに還元出来たりと、デッキ内でのシナジーが大きいからこそ成立する。そして、この手のコンボは、森の知恵やマナクリ展開のようなターンを跨いで成果を発揮するカード群とは微妙に相性が悪く(マナクリは弱者選別の種になるから必ずしもその限りであないが)、基本的には、MOX、儀式系カードなどで構成される。このデッキで狙いたい食物連鎖とは、相反する構築になってしまう。
手札に少なからず集まってくる、重いドラゴンとLEDや暗黒の儀式が一緒に来ても大した成果はない。中途半端に思考停止を自分に打つと、コンボパーツが墓地に落ちて(それらティアマトからサーチできるドラゴンで拾うには限界があるので)、困る。
結局、色々考えたが、食物連鎖と峰の恐怖が鍵になるかなと。
これだと食物連鎖を失うとコンボスタートできないので、ドリーム・ホールは何だかんだ採用せざるを得ないのと、峰の恐怖を失ったときの保険も掛けたい。戦術の通り、ヴァルカスの災い魔はシンボルが辛いので、月の帳の執政と有毒の蘇生としたいが、これだと峰の恐怖を失ったときに食物連鎖単品やドリーム・ホールで勝てなくなるが、帰ってきた刃の翼、霜のモーリット、いずれを失っても一緒なので、パーツを失ったときには、素直に食物連鎖+スクイーを狙うしかないか。この辺りの詰めは検討中の課題。
3.暇ティアマトの扱い
手札がマナ加速だらけの時に、統率者を使ってカードアドバンテージを得る。
これはトップクラスのデッキが兼ね備えた性質であり、この保険があることでマナ加速過多の構築が許容され、上振れでの爆発力を期待しつつ、虚無ゲームを減らすことが出来る。また仕掛けるべきでないタイミングで統率者でお茶を濁すのはとても重要なアクションで、EDHでのカウンターは生物に触れないものが多いので、キャストした時点でアドが保証されているものだと、仮に除去されても損失が少ない。
では、ティアマトでは何を持ってくる?
コンボパーツを持ってきても通常キャストで並べるのは不可能。
ティアマトを唱える時点で手札はスカスカなので、出来ればカードを引きたいとなると、ドラゴンボーンの勇者、月の帳の執政。長期プランなら破滅の龍、ニコル・ボーラスも。
ティアマトを唱えたターンに順当に8マナ使えるなら、月の帳の執政→ニコルで手札を整えるのが良さそう。というか、コレくらいしか選択肢がないのが悲しい。
汎用性を考えれば、名も無き転置や仮面の蛮人も入れたくなるが、ティアマトキャストをする時点で「手札が欲しい」というのが一番の要請なので、ただでさえドラゴンでスロットを喰うデッキに、中途半端なカードはこれ以上入れたくない。
7マナくらいのドラゴンになると、それなりにインパクトのある効果も多いが、ドラゴンの中では強い程度の能力でしかない。普段使いや食物連鎖のタマを考えると、せめて4マナくらいまでには収めたい。
4.統率者以外のアド源どうする?
統率者が展開に貢献しないデッキの場合、かなり肝になる点であり、一番の悩みの種でもある。
エスパーの歩哨
闇の腹心
Mystic Remora
森の知恵
リスティックの研究
この辺りのオートで引けるカードは勿論搭載。これだけでは到底足りないので追加は課題。
ドラゴンたちのせいで潜在的にデッキコストは重くなりがちなのでむかつきは無しだ。マナクリが多いせいで、深淵への覗き込みが通った後に0マナからマナを増やしきる手段を沢山採用することは難しいので、これも無し。むかつきも深淵への覗き込みも、お膳立てや構築のサポートがあれば1枚コンボになるが、このデッキは、そもそもお膳立てした食物連鎖1枚コンボを狙っているのだから。
マナクリ、食物連鎖を意識すると、瞬間的に沢山引けるカードは持て余す可能性が高いが、初速を上げるためにMOXや儀式系カードをある程度組み合わせるならば欲しくなる。
普通にカードアドバンテージを取れるものになると
気前の良い贔屓筋
秋の占い師
数多の声
Timetwister
記憶の氾濫
刺のある研究
あたりは候補。
Timtwisterは墓地のコンボパーツの回収、刺のある研究はマナコストが大きめのこのデッキではむかつき並みの爆発力があってよいカードだと思うが、他は少しゆっくりしている。生物は最悪食物連鎖の種に出来るが…
爆発力を持たせられないなら、結局シナジーを重視してカードを引ける微妙なドラゴンで賄っても良くないか、とは思う。ドロースペルで爆発力は難しいので、マナ加速に寄せて、何としてでもティアマトにたどり着かせる、みたいな。
5.マナ加速
マナクリからスタートして、ランパンや更なるマナクリを展開。これも悪くはないんだが、マナクリ展開のみに絞ると次のターンに出来ることが見え見えで奇襲性がなくなるし、運よくRemoraで沢山引けた時に爆発力がない。
ティアマトキャストを念頭に置くと、弱者選別はやっぱり持て余す(むかつきや深淵への覗き込みのような沢山の黒マナを振り込む先もないし)。同様に魔力の櫃も二番目の目的であるティアマトキャストに貢献しない。マナクリ展開と並行して加速出来るという意味で、
金属モックス
モックス・ダイアモンド
水蓮の花びら
暗黒の儀式
Burnt Offering
この辺りは生かしたいなあ。Burnt Offeringは、暇で出したドラゴンたちに意義を与えてくれるし、中コスト帯の生物が多いなら十分生かせるはず。
ただ、この手のアドを失う加速は、5マナくらいへのジャンプは容易でも、7マナは厳しい。やはり、どうしても、3-5マナくらいで手札を補充できるカードを、デッキ内にたくさん入れる必要がある。
6.最後に
という感じで、良い構築にならず迷走中。
勝てるデッキでありながら、なるべくドラゴンを入れたいというファン要素も考えると、パンクする。でもドラゴンを入れないなら、頑張って食物連鎖ティアマトしなくても、タッサの神託者を使えるアドが取れる統率者使っとけってなるし…
https://www.moxfield.com/decks/A07uAxUER0S7uC7WA2rLGA
【EDH】トラシオス&ティムナ
2021年9月28日 EDHトラシオス コメント (6)https://note.com/denneko828/n/nbfd46256bfcd
書き溜めていたやつ。新イニストは未対応。
9月は全然EDHが出来なかったし、今後も忙しくなりそうで、このまま留めておくとタイミングを逸すると思い、今公開。
noteで縦に長いデッキリストを書くと非常に見えにくい。Moxfieldは役割別にまとまっていないと分かりにくくなる。特に土地なんかはアルファベット順だと1枚ショックランドが欠けているどうか、フェッチランドが何枚あるのか、わかりにくい(自分のデッキではデュアラン6種、フェッチ10種で全採用だが、ショックランドは神無き祭殿だけ抜いている)
そこで簡素な表にしてみたが…
PCで見るときに拡大させると丁度いいサイズ感だけど、スマホで見ると細かいな。スクロールせず一画面に全部収めようとすると、スマホ向きにするか、PC向きにするか二者択一になりそうで辛い。もう少し考える余地がありそうだ。
書き溜めていたやつ。新イニストは未対応。
9月は全然EDHが出来なかったし、今後も忙しくなりそうで、このまま留めておくとタイミングを逸すると思い、今公開。
noteで縦に長いデッキリストを書くと非常に見えにくい。Moxfieldは役割別にまとまっていないと分かりにくくなる。特に土地なんかはアルファベット順だと1枚ショックランドが欠けているどうか、フェッチランドが何枚あるのか、わかりにくい(自分のデッキではデュアラン6種、フェッチ10種で全採用だが、ショックランドは神無き祭殿だけ抜いている)
そこで簡素な表にしてみたが…
PCで見るときに拡大させると丁度いいサイズ感だけど、スマホで見ると細かいな。スクロールせず一画面に全部収めようとすると、スマホ向きにするか、PC向きにするか二者択一になりそうで辛い。もう少し考える余地がありそうだ。
https://note.com/denneko828/n/ne447419d019f
一応、推敲した記事なのでnoteの方に。
現行のデッキパワーレベルには客観的な要素が少なすぎて、‟EDHを知り尽くしたもの”でないと自分の立ち位置を正当に判断できない。いわゆるcometitive EDHという最適化されたデッキ、至高の駆け引きを行っている者でないと、このゲームの「上の方」は分からない。そのため本来パワーレベルという考え方が必要な層、ワンサイドゲームを減らしたいけど勝ちたいと思う人たちのの要請を満たすものではないのだ。そもそも基準が主観的なので解釈の違いによって2-3点くらい変わってしまう。
そこで、客観的な指標をつけるとどうだろうか、という一つの考えを提案(実際にはある程度の主観は入っちゃうけど)。
自分はファン要素を組み込もうと、むかつきやタッサの神託者が飛び交う卓でどう戦うかを突き詰めたいし、色んな対戦相手がいる中で一定の成果を上げるデッキを組みたいと思っている。だからパワーレベルという概念自体、自分にとっては不要なものなのだが、デッキの客観的な評価ということ自体は考えてみると面白かったので長文で書き上げてみた。
一応、推敲した記事なのでnoteの方に。
現行のデッキパワーレベルには客観的な要素が少なすぎて、‟EDHを知り尽くしたもの”でないと自分の立ち位置を正当に判断できない。いわゆるcometitive EDHという最適化されたデッキ、至高の駆け引きを行っている者でないと、このゲームの「上の方」は分からない。そのため本来パワーレベルという考え方が必要な層、ワンサイドゲームを減らしたいけど勝ちたいと思う人たちのの要請を満たすものではないのだ。そもそも基準が主観的なので解釈の違いによって2-3点くらい変わってしまう。
そこで、客観的な指標をつけるとどうだろうか、という一つの考えを提案(実際にはある程度の主観は入っちゃうけど)。
自分はファン要素を組み込もうと、むかつきやタッサの神託者が飛び交う卓でどう戦うかを突き詰めたいし、色んな対戦相手がいる中で一定の成果を上げるデッキを組みたいと思っている。だからパワーレベルという概念自体、自分にとっては不要なものなのだが、デッキの客観的な評価ということ自体は考えてみると面白かったので長文で書き上げてみた。
EDH デッキの分類とウルザについて脳内考察
2021年9月26日 Magic: The Gatheringウルザを自身で使ったことは無いが、相見えたことは何度もあるし、対戦動画や色んな人のレシピを見た上で、考えたことを書いてみる。
まずEDHのデッキ特性について考えたい。
良くある(?)EDHのデッキの分け方にこんなものがある。
・高速コンボ(主に黒、むかつき)
・スタックス
・ミッドレンジ
例えばトラシオス&ティムナはミッドレンジに相当する、というもの。
しかし、僕はこの分け方には反対である。厳密には、デッキ=構築をこの三つに分類することは無意味で、戦術について考察する上では大事だと考える。トラシオス&ティムナを挙げて、具体例を出す。
トラティムは基本的には統率者による地味なカードアドバンテージを稼ぎながら、妨害カードを適宜使用して中~長期戦を狙うので、まさにこういうデッキをミッドレンジと言うわけだが…
例えば、こんな初手があったらどうだろう。
Underground Sea
統率の塔
極楽鳥
タッサの神託者
Demonic Consultation
否定の契約
精神的つまづき
こんな初手が回ってきたら、“ミッドレンジ”と言われがちなトラティムでも勿論2KILLを狙う。動きとしては高速コンボだ。
これは出来過ぎた手札なのだが、マナクリ、異界の進化+吸血の教示者など、3ターン目に仕掛けるプランは結構ある。手番や対戦相手の動き次第では十分高速コンボと言える。
またトラティムは、しばしばドラニスの判事、溜め込み屋のアウフで相手の行動を縛り、その間にティムナでアドを稼ぎ続けるという動きがある。人によっては敵対工作員、リンヴァーラなどで更に締め付ける。これはスタックスと呼ぶのではなかろうか。
つまり、デッキのカテゴリとして挙げられた三つの要素、
・高速コンボ
・スタックス
・ミッドレンジ
これら全てをトラティムは戦術として持ち合わせている。さらに明確に分けられる戦い方をするわけではなく、実戦では混合した戦いをすることも考えられる。引きや対戦相手の出方によって臨機応変に変わる。
別のデッキで言えば、ログラクフ&テヴェシュは基本的には高速コンボを狙うわけだが、コンボの通る見込みがない場合ではピン除去やチューター経由のリセットでテヴェシュを守って手札を整えるし(=ミッドレンジやコントロールのような動き)、願い爪のタリスマンで敵対工作員を持ってきて(持ってきたカードを見せなくても3マナ立て続けることで警戒されて)、場を膠着させることもあるだろう。ログテヴェも複数の要素を持ち合わせている。
だからと言ってトラティムとログテヴェは三つの要素を組み込んだ同じデッキという風には分類されない。それぞれの比重が違う。トラティムの高速コンボは限定的だが、ログテヴェは一番期待される動きとなる。
最も期待される戦術を代表して、そのデッキ自体をカテゴライズするという意見もあろうが、おそらく多分デッキを分類している人達には複数の戦術を持ち合わせているという認識はない。
そして、代表的な戦術をとりあげてデッキを分類するということも、僕は否定的である。分類することが目的ではなく、分類して考察を進めることに意義がある。無理矢理わけても、話が進まない。
トラティムやログテヴェがある程度柔軟に戦術をスイッチできるのは、以下の二つの要素が大きい。
①黒のチューター
②噛み合わない手札を誤魔化せる統率者によるドロー
これが無いデッキに欲張って詰め込むと破綻する。
例えば、高速コンボ狙いの緑セルヴァラは、コンボ以外に大した動きが出来ない。統率者自体が構築に大きく制限をかけていることもあるし、生物サーチしか出来ない緑単では柔軟な動きには限界があるなど、色んな理由から突っ込むしか無いデッキになる。このデッキはほぼ高速コンボの要素だけで構成される。行動の幅が違いすぎて、セルヴァラとログラクフを同じように高速コンボと分けても、あまり次の議論に繋がらなさそうだ。
ログラクフ&テヴェシュは高速コンボ主体で有りながら、グラデーションのようにコントロール要素や多少のスタックス要素を持っている。
セルヴァラは高速コンボしか出来ず、豊富な生物サーチから溜め込み屋のアウフはあるものの、これは自分の最速コンボを1ターン遅らせるのでグラデーションというよりは完全に仕分けられた動きになる。格闘持ちのファッティで頑張ってリンヴァーラを落とすというのは、メインの動きからは完全に外れてしまう。
僕はデッキを分類するにあたって、
①黒の有無
②統率者がリソース獲得手段かどうか
③妨害を浴びやすいか
④デッキは総じて軽いか
この辺りを軸にデッキを分けた方が、実際に戦えるかどうか、勝てるかどうかを考える上では有用ではないかと思う。ちなみに主に統率者軸の高速コンボは速度で誤魔化せる面もあると思うが、黒がないと基本的には1ターン回さないといけないので、あえて項目に含める必要はないと判断した。
何なら点数付けしても良いと思うし、その方がパワーレベルという主観的で意味不明な分類よりも有用な気がするが、点数自体の検証をしないといけない。本来は点数の重みを考える上では、過去の戦績データから個々の要素のオッズ比を出すべきなのだろうが、経験的に感覚的につけてもそう外れない気がする。まあ、また別の機会に。
さて、大分前置きが長くなったが、ウルザはどうか。
まず上述の三つの戦術に分解して考えると
★高速コンボ
無し。
宝石の睡蓮などでウルザの高速キャストを実現しても、チューターが弱い、コンボが重いため2KILL狙いは現実的ではない。
★スタックス
冬の宝珠、生態の宝珠は他のデッキには真似できない固有の動き。豊富なアーティファクトサーチに対応しているのも高評価。しかし、1-2ターン目の牽制には使えず、ある程度ゲームが長引いてから真価を発揮する。
★ミッドレンジ
ウルザは溜め込み屋のアウフに耐性があるので、他のアーティファクトデッキと違って、中~長期戦を仕掛けても虚無になりにくい。
またトークンが壁として偉大で、ウルザ自身を除去されても殴られにくい点は長期戦に向いている。
一方でリソースの増やし方が弱い。
ウルザの5マナの能力は基本的には「カードを1枚引く」よりも弱い。デッキに3割くらい含まれる土地があるので自分のターンで起動しないと空振りになるし、軽量アーティファクトとインスタントの妨害も合わせると、得をする場面が少ない。
総じて、勝つためにも、負けないようにするためにも概ね3ターン目以降まで長引かせる必要があるが、長期戦になったからといって、有利と言えるほどのリソース獲得能力があるわけではない。
こうやって書くと弱いな…
実際、ウルザと対面して思うのは、派手に展開するけれども手札切れで虚無ってる、というゲームが多い。
ウルザの能力はマナを生成するけど、自身で生み出せるのは青1マナだけで、他のカードと組み合わせないとマナが出ない。ウルザは単品で沢山マナを生み出す統率者と違って、デッキ内にドローを固めることは出来ない。
中途半端なんだよね。
デッキ内に
・マナ加速
・ドロー
・ウルザの利点を生かす軽量アーティファクト
を積む必要があって、さらにコンボや妨害にも枠が必要。黒がないのでチューターで戦術をスイッチ出来ないし、チグハグな手札が来たら、マナを伸ばして5マナ能力を使って(どうせ大した成果はなくて)、死んでいくしかない。
キナンも同じような弱点を持つと思うが、せっかく統率者という安定した動きを保証する要素があるのに、結局はデッキ内のカードを都合良く引き分けないといけない。ウルザという統率者がいるからといって、マナ加速、ドロー、コンボ、妨害という基本パーツのいずれかをデッキの中から減らせるわけではない。トラシオス&ティムナはドローを減らせるし、ログラクフ&テヴェシュはよりマナ加速に寄せることが出来るというのに…
・黒がない
・統率者はリソース獲得手段として弱い
・無視されない派手な展開をする
強いところがない。
いや、正確には「デッキは総じて軽い」というところだけは該当するが…
色んなところで「ウルザは強い」と言われることが多いが、僕はウルザはあまり強くないと思っている。理由は上記の通り。一応補足すると弱くも無いと思う。多少のリソース獲得能力とデッキの軽さから。
そして、色んな人にデッキの本来の力以上に強いと思われることは「より無視されにくい」ということになってしまうので、更にデッキとして弱くなる。
うーん。
何となく青茶をくみたいと思い、分かりやすいウルザに目を向けてみたが、イマイチな感じが拭えない。
まずEDHのデッキ特性について考えたい。
良くある(?)EDHのデッキの分け方にこんなものがある。
・高速コンボ(主に黒、むかつき)
・スタックス
・ミッドレンジ
例えばトラシオス&ティムナはミッドレンジに相当する、というもの。
しかし、僕はこの分け方には反対である。厳密には、デッキ=構築をこの三つに分類することは無意味で、戦術について考察する上では大事だと考える。トラシオス&ティムナを挙げて、具体例を出す。
トラティムは基本的には統率者による地味なカードアドバンテージを稼ぎながら、妨害カードを適宜使用して中~長期戦を狙うので、まさにこういうデッキをミッドレンジと言うわけだが…
例えば、こんな初手があったらどうだろう。
Underground Sea
統率の塔
極楽鳥
タッサの神託者
Demonic Consultation
否定の契約
精神的つまづき
こんな初手が回ってきたら、“ミッドレンジ”と言われがちなトラティムでも勿論2KILLを狙う。動きとしては高速コンボだ。
これは出来過ぎた手札なのだが、マナクリ、異界の進化+吸血の教示者など、3ターン目に仕掛けるプランは結構ある。手番や対戦相手の動き次第では十分高速コンボと言える。
またトラティムは、しばしばドラニスの判事、溜め込み屋のアウフで相手の行動を縛り、その間にティムナでアドを稼ぎ続けるという動きがある。人によっては敵対工作員、リンヴァーラなどで更に締め付ける。これはスタックスと呼ぶのではなかろうか。
つまり、デッキのカテゴリとして挙げられた三つの要素、
・高速コンボ
・スタックス
・ミッドレンジ
これら全てをトラティムは戦術として持ち合わせている。さらに明確に分けられる戦い方をするわけではなく、実戦では混合した戦いをすることも考えられる。引きや対戦相手の出方によって臨機応変に変わる。
別のデッキで言えば、ログラクフ&テヴェシュは基本的には高速コンボを狙うわけだが、コンボの通る見込みがない場合ではピン除去やチューター経由のリセットでテヴェシュを守って手札を整えるし(=ミッドレンジやコントロールのような動き)、願い爪のタリスマンで敵対工作員を持ってきて(持ってきたカードを見せなくても3マナ立て続けることで警戒されて)、場を膠着させることもあるだろう。ログテヴェも複数の要素を持ち合わせている。
だからと言ってトラティムとログテヴェは三つの要素を組み込んだ同じデッキという風には分類されない。それぞれの比重が違う。トラティムの高速コンボは限定的だが、ログテヴェは一番期待される動きとなる。
最も期待される戦術を代表して、そのデッキ自体をカテゴライズするという意見もあろうが、おそらく多分デッキを分類している人達には複数の戦術を持ち合わせているという認識はない。
そして、代表的な戦術をとりあげてデッキを分類するということも、僕は否定的である。分類することが目的ではなく、分類して考察を進めることに意義がある。無理矢理わけても、話が進まない。
トラティムやログテヴェがある程度柔軟に戦術をスイッチできるのは、以下の二つの要素が大きい。
①黒のチューター
②噛み合わない手札を誤魔化せる統率者によるドロー
これが無いデッキに欲張って詰め込むと破綻する。
例えば、高速コンボ狙いの緑セルヴァラは、コンボ以外に大した動きが出来ない。統率者自体が構築に大きく制限をかけていることもあるし、生物サーチしか出来ない緑単では柔軟な動きには限界があるなど、色んな理由から突っ込むしか無いデッキになる。このデッキはほぼ高速コンボの要素だけで構成される。行動の幅が違いすぎて、セルヴァラとログラクフを同じように高速コンボと分けても、あまり次の議論に繋がらなさそうだ。
ログラクフ&テヴェシュは高速コンボ主体で有りながら、グラデーションのようにコントロール要素や多少のスタックス要素を持っている。
セルヴァラは高速コンボしか出来ず、豊富な生物サーチから溜め込み屋のアウフはあるものの、これは自分の最速コンボを1ターン遅らせるのでグラデーションというよりは完全に仕分けられた動きになる。格闘持ちのファッティで頑張ってリンヴァーラを落とすというのは、メインの動きからは完全に外れてしまう。
僕はデッキを分類するにあたって、
①黒の有無
②統率者がリソース獲得手段かどうか
③妨害を浴びやすいか
④デッキは総じて軽いか
この辺りを軸にデッキを分けた方が、実際に戦えるかどうか、勝てるかどうかを考える上では有用ではないかと思う。ちなみに主に統率者軸の高速コンボは速度で誤魔化せる面もあると思うが、黒がないと基本的には1ターン回さないといけないので、あえて項目に含める必要はないと判断した。
何なら点数付けしても良いと思うし、その方がパワーレベルという主観的で意味不明な分類よりも有用な気がするが、点数自体の検証をしないといけない。本来は点数の重みを考える上では、過去の戦績データから個々の要素のオッズ比を出すべきなのだろうが、経験的に感覚的につけてもそう外れない気がする。まあ、また別の機会に。
さて、大分前置きが長くなったが、ウルザはどうか。
まず上述の三つの戦術に分解して考えると
★高速コンボ
無し。
宝石の睡蓮などでウルザの高速キャストを実現しても、チューターが弱い、コンボが重いため2KILL狙いは現実的ではない。
★スタックス
冬の宝珠、生態の宝珠は他のデッキには真似できない固有の動き。豊富なアーティファクトサーチに対応しているのも高評価。しかし、1-2ターン目の牽制には使えず、ある程度ゲームが長引いてから真価を発揮する。
★ミッドレンジ
ウルザは溜め込み屋のアウフに耐性があるので、他のアーティファクトデッキと違って、中~長期戦を仕掛けても虚無になりにくい。
またトークンが壁として偉大で、ウルザ自身を除去されても殴られにくい点は長期戦に向いている。
一方でリソースの増やし方が弱い。
ウルザの5マナの能力は基本的には「カードを1枚引く」よりも弱い。デッキに3割くらい含まれる土地があるので自分のターンで起動しないと空振りになるし、軽量アーティファクトとインスタントの妨害も合わせると、得をする場面が少ない。
総じて、勝つためにも、負けないようにするためにも概ね3ターン目以降まで長引かせる必要があるが、長期戦になったからといって、有利と言えるほどのリソース獲得能力があるわけではない。
こうやって書くと弱いな…
実際、ウルザと対面して思うのは、派手に展開するけれども手札切れで虚無ってる、というゲームが多い。
ウルザの能力はマナを生成するけど、自身で生み出せるのは青1マナだけで、他のカードと組み合わせないとマナが出ない。ウルザは単品で沢山マナを生み出す統率者と違って、デッキ内にドローを固めることは出来ない。
中途半端なんだよね。
デッキ内に
・マナ加速
・ドロー
・ウルザの利点を生かす軽量アーティファクト
を積む必要があって、さらにコンボや妨害にも枠が必要。黒がないのでチューターで戦術をスイッチ出来ないし、チグハグな手札が来たら、マナを伸ばして5マナ能力を使って(どうせ大した成果はなくて)、死んでいくしかない。
キナンも同じような弱点を持つと思うが、せっかく統率者という安定した動きを保証する要素があるのに、結局はデッキ内のカードを都合良く引き分けないといけない。ウルザという統率者がいるからといって、マナ加速、ドロー、コンボ、妨害という基本パーツのいずれかをデッキの中から減らせるわけではない。トラシオス&ティムナはドローを減らせるし、ログラクフ&テヴェシュはよりマナ加速に寄せることが出来るというのに…
・黒がない
・統率者はリソース獲得手段として弱い
・無視されない派手な展開をする
強いところがない。
いや、正確には「デッキは総じて軽い」というところだけは該当するが…
色んなところで「ウルザは強い」と言われることが多いが、僕はウルザはあまり強くないと思っている。理由は上記の通り。一応補足すると弱くも無いと思う。多少のリソース獲得能力とデッキの軽さから。
そして、色んな人にデッキの本来の力以上に強いと思われることは「より無視されにくい」ということになってしまうので、更にデッキとして弱くなる。
うーん。
何となく青茶をくみたいと思い、分かりやすいウルザに目を向けてみたが、イマイチな感じが拭えない。
コーディ
2021年9月20日 Magic: The GatheringTier1Con予選ラウンドで5-0-2と圧勝して優勝したと話題のデッキ。この結果だけを見て、コーディ最強という人もいるようだが、自分は最強格には疑問があると思う。
とりあえず、アップロードされている動画は見た。
https://youtu.be/aKh3swcutKs
https://youtu.be/4XtFe488_sA
自分はコーディを使っていたわけでは無いので、的外れなことがあるかもしれないが現状での考えを書こうと思う。
まず最初に、EDHで偏りすぎた勝率があるときに考えることは、初見殺し。むかつき(9927)のように初見殺しが極端な勝率を産むことは歴史的に証明されている。自称ガチ勢でカードは揃っていても、知識が浅いせいで半分ネタみたいなデッキへの対処を誤る。
ちなみに9927とは「カウンター3枚使われても2KILLした」などと9戦9勝27人斬りと話題になったデッキ。これだけ聞くとあり得ないと思うのだが、実際には2ターン目のむかつきをスルーされて、後から出てくるコンボパーツに対するカウンター合戦を制したとの話である。ようはわからん殺し。今でこそ、むかつきは即死スペルとの認識があるが、当初はあまりその認識はなかった。正確には、デッキ総コストを30程度にして全部捲るデッキは初期から存在していたのだが、狼狽の嵐や意思の力1枚で死ぬので、ガチ勢相手には通用しないコンセプトであることは明白だった。が、9927出現の背景には、ちょうどEDH人気が高まりつつある中で、カードだけ揃えて意気揚々と当時のトップメタのカードを使い、その人達が知らなかっただけという話である。
それこそ、山96枚世界火デッキも同じ。ポテンシャルは低いのだが、尖りすぎた性能ゆえ、知らない相手から一本取ることには向いている。
多人数戦では1:1以上にわからん殺しのメリットは大きくて、妨害が自分に向かない=他人同士で妨害を打ち合って、相対的なアドバンテージを得られるので、隙を突いてコンボを狙うという戦い方がより現実的になる。
また、コーディのメリットを2-3KILLと論じる人がいるが、これは大したメリットではない。EDH環境で長所をキルターンでしか語らないのはゲームの性質を理解していないと言わざるを得ない。2ターン目にオープンリーチをかけながら3KILLと、手札だけからいきなり3KILLをくり出すのでは、後者の方が優位なのであるし、そもそも3ターン目に仕掛けるというのは妨害が挟まれるのが前提になる。
・召喚酔い
・生物除去
・茶対策
こういった弱点を持ち合わせたデッキのキルターンだけ論じても意味が無い。
コーディにメリットは無いのかというと、そうではない。実は既存のデッキを上回る点もしっかりある。
1ターン目コーディからの2KILLは別格。召喚酔いが絡む速攻デッキで言うと、既存のデッキではマーウィン、セルヴァラは概ね2ターン目登場の3ターン目に仕掛けることになるし、ズアーは2-3ターン目に登場、イドリスは大抵3ターン目に登場と、コーディは一段階早いキャストが期待できる。そして開幕2ターン目以内に仕掛ける行動は、妨害を受けないことを期待してもいいレベル(絶対ではないけど)。この辺は既存デッキの上位互換といっても良い点。だって、召喚酔い込みで3ターン目に仕掛けるのは遅すぎるから、条件付きでも一ターン早くできるのは勝つためには必要な条件。
さて動画内では、コーディの能力を知らない対戦相手がいて、コーディを除去することなくいつまでも生存させている。コーディの能力はマナ能力で間に妨害を挟むことが出来ないので、無駄にアドをとられないようにするには、ターンを帰す前に除去することが正解。その意味では、初見殺しが十分成立している。
そしてコーディが勝ったゲームは、高速キャストが勝因ではない。動画数は少なかったので、これだけで全てを語れるわけではないが、moxfieldで件のデッキを一人回ししても、2KILLだけで無敗で駆け上がれるほどは安定しない。激情の貢献まで増えた今の時代に、全員青い卓で2ターン目に誰も妨害を構えていないゲームは30%くらい(個人調べ)なので、結局は、無視されて隙を突いて拾うゲームが大きいと考える。
余談だが、僕はオープンリーチでボコボコにされて虚無ゲームを繰り返す、たまに勝てる、というコンセプトはあまり好きではなくて、やはり多人数戦での駆け引きとかを楽しみたいので、この結果だけを受けて一つ目のEDHのデッキとしてコーディを組むことはあまりお勧めできない。二つ目以降のデッキとして持つのが良いかなと思う。
とりあえず、アップロードされている動画は見た。
https://youtu.be/aKh3swcutKs
https://youtu.be/4XtFe488_sA
自分はコーディを使っていたわけでは無いので、的外れなことがあるかもしれないが現状での考えを書こうと思う。
まず最初に、EDHで偏りすぎた勝率があるときに考えることは、初見殺し。むかつき(9927)のように初見殺しが極端な勝率を産むことは歴史的に証明されている。自称ガチ勢でカードは揃っていても、知識が浅いせいで半分ネタみたいなデッキへの対処を誤る。
ちなみに9927とは「カウンター3枚使われても2KILLした」などと9戦9勝27人斬りと話題になったデッキ。これだけ聞くとあり得ないと思うのだが、実際には2ターン目のむかつきをスルーされて、後から出てくるコンボパーツに対するカウンター合戦を制したとの話である。ようはわからん殺し。今でこそ、むかつきは即死スペルとの認識があるが、当初はあまりその認識はなかった。正確には、デッキ総コストを30程度にして全部捲るデッキは初期から存在していたのだが、狼狽の嵐や意思の力1枚で死ぬので、ガチ勢相手には通用しないコンセプトであることは明白だった。が、9927出現の背景には、ちょうどEDH人気が高まりつつある中で、カードだけ揃えて意気揚々と当時のトップメタのカードを使い、その人達が知らなかっただけという話である。
それこそ、山96枚世界火デッキも同じ。ポテンシャルは低いのだが、尖りすぎた性能ゆえ、知らない相手から一本取ることには向いている。
多人数戦では1:1以上にわからん殺しのメリットは大きくて、妨害が自分に向かない=他人同士で妨害を打ち合って、相対的なアドバンテージを得られるので、隙を突いてコンボを狙うという戦い方がより現実的になる。
また、コーディのメリットを2-3KILLと論じる人がいるが、これは大したメリットではない。EDH環境で長所をキルターンでしか語らないのはゲームの性質を理解していないと言わざるを得ない。2ターン目にオープンリーチをかけながら3KILLと、手札だけからいきなり3KILLをくり出すのでは、後者の方が優位なのであるし、そもそも3ターン目に仕掛けるというのは妨害が挟まれるのが前提になる。
・召喚酔い
・生物除去
・茶対策
こういった弱点を持ち合わせたデッキのキルターンだけ論じても意味が無い。
コーディにメリットは無いのかというと、そうではない。実は既存のデッキを上回る点もしっかりある。
1ターン目コーディからの2KILLは別格。召喚酔いが絡む速攻デッキで言うと、既存のデッキではマーウィン、セルヴァラは概ね2ターン目登場の3ターン目に仕掛けることになるし、ズアーは2-3ターン目に登場、イドリスは大抵3ターン目に登場と、コーディは一段階早いキャストが期待できる。そして開幕2ターン目以内に仕掛ける行動は、妨害を受けないことを期待してもいいレベル(絶対ではないけど)。この辺は既存デッキの上位互換といっても良い点。だって、召喚酔い込みで3ターン目に仕掛けるのは遅すぎるから、条件付きでも一ターン早くできるのは勝つためには必要な条件。
さて動画内では、コーディの能力を知らない対戦相手がいて、コーディを除去することなくいつまでも生存させている。コーディの能力はマナ能力で間に妨害を挟むことが出来ないので、無駄にアドをとられないようにするには、ターンを帰す前に除去することが正解。その意味では、初見殺しが十分成立している。
そしてコーディが勝ったゲームは、高速キャストが勝因ではない。動画数は少なかったので、これだけで全てを語れるわけではないが、moxfieldで件のデッキを一人回ししても、2KILLだけで無敗で駆け上がれるほどは安定しない。激情の貢献まで増えた今の時代に、全員青い卓で2ターン目に誰も妨害を構えていないゲームは30%くらい(個人調べ)なので、結局は、無視されて隙を突いて拾うゲームが大きいと考える。
余談だが、僕はオープンリーチでボコボコにされて虚無ゲームを繰り返す、たまに勝てる、というコンセプトはあまり好きではなくて、やはり多人数戦での駆け引きとかを楽しみたいので、この結果だけを受けて一つ目のEDHのデッキとしてコーディを組むことはあまりお勧めできない。二つ目以降のデッキとして持つのが良いかなと思う。
EDH イニストラード:真夜中の狩り
2021年9月19日 Magic: The Gathering世界火
2021年9月18日 Magic: The Gatheringせっかく禁止解除されるので、少し考えて見た。浮きマナを作って統率者を出すのが単純な勝ち方。ケディスの名前がよく上がるけど、場も手札も空っぽなので、パワーがあれば何でも勝てるはず。
マナコストが膨大だが、例えば納墓+ミジックスの熟達でコストを踏み倒すなら無限への突入の方が良いし、青黒赤になるならタッサの神託者を使えと言うことになる。マナ加速から通常キャストを狙うにしても、無限への突入の方が単独で勝てるため、青なしでの最適構築が差別化に必要な要件。
と言う前提の元、いくつか考えてみる。
①ネヘブ
永遠衆も、戦慄衆の勇者も、統率者が大量のマナを生む。浮きマナから統率者を狙おうとすると統率者税の追加も加味して15-17マナになってしまうが、上手く回ると出せなくもない。特に永遠衆の方。
しかし抹消の方が軽くて妨害されにくい。
手札が残れば土地セットや世界のるつぼを隠し持っておくだけで勝ち確に出来る。重すぎるので世界火の手札を消す効果はメリットとも言い難い。総じて世界火は抹消やジョークルホープスの劣化かなと思う。
「だいたい抹消の劣化」これは世界火を考える上で避けて通れない。ライフ1のメリットを突き詰めないと抹消使った方がよくね?になりがち。多くの場合で打ち消されないメリットの方が大きい。特に待機やフェイズアウトなどで仕込みを行う場合。
②ティボルトの計略
晴れる屋の記事のこれ。
https://article.hareruyamtg.com/article/54710/
2ターン目ティボルトの計略→世界火を打ち消せないデッキは死亡。洗練されたデッキ同士の対戦だと2ターン目は普通に即死コンボのやり取りになるのでカウンターされて終わりだが、カジュアル殺しとしては最悪な構築。防げないでしょ。ミラーマッチや、統率者ラガバンなど1マナ勢相手には絶対に勝てないので、そういう意味でもカジュアル環境がクソデッキだらけになりかねない。
色を増やして土地にバリエーションを持たせるともう少しデッキらしくなる。ティボルトの計略チャンスを増やすために神秘の聖域くらいは足したい。ケディスでは悪いことするのが見え見えなので、エシオルでもいい。どうせライフ1で坊主めくりになったら勝ち。
でもまあ、土地沢山で少量のスペルで勝つコンセプトならチューター沢山のむかつきの方が安定して強いだろう。
③売る
良い使い道は思い浮かばないので、価格が高騰している今が売り時。煙霧の連鎖以上に、大したコンセプトにならないので、すぐに値段が下がる。
重いけど唱えたら勝ちは、仕込みが必要とは言え無限への突入があるし、生物除去を許容するなら歯と爪がある。狙いたいと思えるものには、これらより軽いか別の利点が必要。楽しい使い道を考えるならば、既存のカードで似た役割のない合同勝利の方が楽しそう。なぜか、ずっと禁止だけど、研究室の偏執狂よりも弱いコンセプトなのは明白なんだから、解禁して欲しい。
まあ、あっても無くても変わらん、と言う意味では世界火解禁は問題ないわけだが。
マナコストが膨大だが、例えば納墓+ミジックスの熟達でコストを踏み倒すなら無限への突入の方が良いし、青黒赤になるならタッサの神託者を使えと言うことになる。マナ加速から通常キャストを狙うにしても、無限への突入の方が単独で勝てるため、青なしでの最適構築が差別化に必要な要件。
と言う前提の元、いくつか考えてみる。
①ネヘブ
永遠衆も、戦慄衆の勇者も、統率者が大量のマナを生む。浮きマナから統率者を狙おうとすると統率者税の追加も加味して15-17マナになってしまうが、上手く回ると出せなくもない。特に永遠衆の方。
しかし抹消の方が軽くて妨害されにくい。
手札が残れば土地セットや世界のるつぼを隠し持っておくだけで勝ち確に出来る。重すぎるので世界火の手札を消す効果はメリットとも言い難い。総じて世界火は抹消やジョークルホープスの劣化かなと思う。
「だいたい抹消の劣化」これは世界火を考える上で避けて通れない。ライフ1のメリットを突き詰めないと抹消使った方がよくね?になりがち。多くの場合で打ち消されないメリットの方が大きい。特に待機やフェイズアウトなどで仕込みを行う場合。
②ティボルトの計略
晴れる屋の記事のこれ。
https://article.hareruyamtg.com/article/54710/
2ターン目ティボルトの計略→世界火を打ち消せないデッキは死亡。洗練されたデッキ同士の対戦だと2ターン目は普通に即死コンボのやり取りになるのでカウンターされて終わりだが、カジュアル殺しとしては最悪な構築。防げないでしょ。ミラーマッチや、統率者ラガバンなど1マナ勢相手には絶対に勝てないので、そういう意味でもカジュアル環境がクソデッキだらけになりかねない。
色を増やして土地にバリエーションを持たせるともう少しデッキらしくなる。ティボルトの計略チャンスを増やすために神秘の聖域くらいは足したい。ケディスでは悪いことするのが見え見えなので、エシオルでもいい。どうせライフ1で坊主めくりになったら勝ち。
でもまあ、土地沢山で少量のスペルで勝つコンセプトならチューター沢山のむかつきの方が安定して強いだろう。
③売る
良い使い道は思い浮かばないので、価格が高騰している今が売り時。煙霧の連鎖以上に、大したコンセプトにならないので、すぐに値段が下がる。
重いけど唱えたら勝ちは、仕込みが必要とは言え無限への突入があるし、生物除去を許容するなら歯と爪がある。狙いたいと思えるものには、これらより軽いか別の利点が必要。楽しい使い道を考えるならば、既存のカードで似た役割のない合同勝利の方が楽しそう。なぜか、ずっと禁止だけど、研究室の偏執狂よりも弱いコンセプトなのは明白なんだから、解禁して欲しい。
まあ、あっても無くても変わらん、と言う意味では世界火解禁は問題ないわけだが。
青茶単
2021年9月12日 Magic: The Gatheringヴィンテージの青単ボルトキーを見て思ったこと
https://www.youtube.com/watch?v=DZhBAH3ZrZw
やっぱり、青とアーティファクトのコンボデッキは面白い。
EDHで青茶単を作ると早いコンボデッキにはなりにくい。どうしてもウルザブロック前後のスタンの青茶単っぽくなる。つまり、アーティファクトのマナ加速を生かした、コントロールデッキ。チューターが弱い、多色の方がコンボが揃いやすくて軽いなど理由から。
唯一エムリーだけが最速の道を持っていると思うけど、このデッキは弱点が多すぎて、ぶん回り圧勝か妨害され続けて虚無の二択で、大味なゲームとなりかねないのがネック。
あと、トレイリアのアカデミーが無いのも、魅力が減る理由の一つ。とはいえ、アカデミーが禁止解除されると、青単ではなくて青黒系のコンボデッキが突き抜けるだろうからダメなんだが。
https://www.youtube.com/watch?v=DZhBAH3ZrZw
やっぱり、青とアーティファクトのコンボデッキは面白い。
EDHで青茶単を作ると早いコンボデッキにはなりにくい。どうしてもウルザブロック前後のスタンの青茶単っぽくなる。つまり、アーティファクトのマナ加速を生かした、コントロールデッキ。チューターが弱い、多色の方がコンボが揃いやすくて軽いなど理由から。
唯一エムリーだけが最速の道を持っていると思うけど、このデッキは弱点が多すぎて、ぶん回り圧勝か妨害され続けて虚無の二択で、大味なゲームとなりかねないのがネック。
あと、トレイリアのアカデミーが無いのも、魅力が減る理由の一つ。とはいえ、アカデミーが禁止解除されると、青単ではなくて青黒系のコンボデッキが突き抜けるだろうからダメなんだが。
わかりやすい説明をする人とは
2021年8月29日 Magic: The Gathering膨大な背景知識や専門的な知識をもって理解できることを、素人相手に理解させることは不可能。理解の定義にもよるが、少なくとも同じ次元で語ることは出来ない。
でも、世の中には知識の差がある中で講演や説明をしないといけない場面は多数ある。伝わらないならどうすんの、っていう。
しかし、素人相手に分かった気にさせることは可能。これが上手い人は、多少嘘や事実をねじ曲げるようなことがあっても、ニュアンスが伝われば良いくらいに割り切って適当に話す。1個くらい専門用語を入れて解説を加えると、満足度も上がる。
クソ真面目な人は、正確さに拘ってしまう。特に「~の傾向がある」とか「~の可能性が高い」みたいな、正しい解釈をそのまま伝えてしまうのだけど、これが更にわかりにくさに拍車をかける。断定しきれない、その気持ちはわかる。統計を学ぶと尚更。でも煮え切らない言い方は素人相手に通じないんだ。
例えば。
学歴や収入の高い人の子供は学力が高い傾向にある。
このようなデータを提示すると、大抵は一部の人たちから、
・学力は本人の努力次第
・親の学歴が低くても高学歴の子供はいる
と、反論にもなっていない議論をふっかけられる。前者に対しては、努力の話はしておらず子供の学力を規定する要素は一つではないので別の議論ですねとなるし、後者はそもそも日本語の「傾向」というものを理解していない。
でも、世の中にこういう理解の仕方をする人がいることは事実。この人達に対して学問的に論理的に説得しようとしても不可能。そもそも反論(?)自体が論理的ではないから。
こういった相手に分かった気にさせるためには、相手に合わせて話し方を変える必要がある。
円周率をπと表現して通じるならば、それで良い。相手のレベルに合わせて3.14といってみたり、3と言い換える。3.14も3も厳密には間違いなのだが、相手の理解度を超えた事実を話しても、理解できないか盛大な勘違いをして、どの道自分の考えているものが伝わらない。そういう相手には「1割くらい伝われば良い」と割り切った方が上手くいく。特に相手から返答を引き出したい場合、全く理解されないと、議論が進まない。
というわけで、わかりやすい説明をする人とは何ぞというタイトルを回収すると、
相手に合わせて円周率を3と説明する人
と僕は考える。
この裏には「そのままの事実を伝えても通じないから、解釈によっては間違ってるとは言い切れない程度に事実を曲げたり、場合によってはニュアンス優先で嘘を言っても良い」と思っている人という、ちょっと捻くれた嫌な言い方も追加。分かりにくい説明をする人の方が正直者で良い人かもね(笑)
嘘をついてはいけないと大人の人達は言うけれど、嘘をつかずにわかりやすい説明を出来るのか?もし出来るという人がいたら、小学生相手に円周率は“無理数”で“π”と表現すると、分かりやすく説明して欲しい。
でも、世の中には知識の差がある中で講演や説明をしないといけない場面は多数ある。伝わらないならどうすんの、っていう。
しかし、素人相手に分かった気にさせることは可能。これが上手い人は、多少嘘や事実をねじ曲げるようなことがあっても、ニュアンスが伝われば良いくらいに割り切って適当に話す。1個くらい専門用語を入れて解説を加えると、満足度も上がる。
クソ真面目な人は、正確さに拘ってしまう。特に「~の傾向がある」とか「~の可能性が高い」みたいな、正しい解釈をそのまま伝えてしまうのだけど、これが更にわかりにくさに拍車をかける。断定しきれない、その気持ちはわかる。統計を学ぶと尚更。でも煮え切らない言い方は素人相手に通じないんだ。
例えば。
学歴や収入の高い人の子供は学力が高い傾向にある。
このようなデータを提示すると、大抵は一部の人たちから、
・学力は本人の努力次第
・親の学歴が低くても高学歴の子供はいる
と、反論にもなっていない議論をふっかけられる。前者に対しては、努力の話はしておらず子供の学力を規定する要素は一つではないので別の議論ですねとなるし、後者はそもそも日本語の「傾向」というものを理解していない。
でも、世の中にこういう理解の仕方をする人がいることは事実。この人達に対して学問的に論理的に説得しようとしても不可能。そもそも反論(?)自体が論理的ではないから。
こういった相手に分かった気にさせるためには、相手に合わせて話し方を変える必要がある。
円周率をπと表現して通じるならば、それで良い。相手のレベルに合わせて3.14といってみたり、3と言い換える。3.14も3も厳密には間違いなのだが、相手の理解度を超えた事実を話しても、理解できないか盛大な勘違いをして、どの道自分の考えているものが伝わらない。そういう相手には「1割くらい伝われば良い」と割り切った方が上手くいく。特に相手から返答を引き出したい場合、全く理解されないと、議論が進まない。
というわけで、わかりやすい説明をする人とは何ぞというタイトルを回収すると、
相手に合わせて円周率を3と説明する人
と僕は考える。
この裏には「そのままの事実を伝えても通じないから、解釈によっては間違ってるとは言い切れない程度に事実を曲げたり、場合によってはニュアンス優先で嘘を言っても良い」と思っている人という、ちょっと捻くれた嫌な言い方も追加。分かりにくい説明をする人の方が正直者で良い人かもね(笑)
嘘をついてはいけないと大人の人達は言うけれど、嘘をつかずにわかりやすい説明を出来るのか?もし出来るという人がいたら、小学生相手に円周率は“無理数”で“π”と表現すると、分かりやすく説明して欲しい。
EDH手持ちデッキのマリガン率について
2021年8月16日 Magic: The Gathering先回土地から見たマリガン率について考えてみたが、その他の要素も含めて総合的なマリガン率はどんなものかと検証してみた。
・moxfieldを使用
・一回目の初手でキープするかマリガンするかを検討
・宝石の洞窟はゲーム開始時に置けるものとして想定
使うデッキはコレ(リストは随時更新しているので、検証時と変わっている可能性あり)
トラティム
https://www.moxfield.com/decks/QTrxz-cOqkazwT0eGkrikg
ギランラ&木霊
https://www.moxfield.com/decks/Yv-Mfz0eDkKCuDyKN4f_RQ
ログ&テヴェ
https://www.moxfield.com/decks/A7_mk20HhkKz0aR6oC4-UA
キープ基準は一律に決めることは出来ないが、概ねの指針としては、
・土地2-4枚
・土地1枚は、しっかりと後の行動まで続くならキープ。1ターン目にリス研や森の知恵などドロースペル、テヴェシュなど。
・土地5枚は基本的にはマリガン(土地5枚でキープしたいほどのハンドはないと思う)
・1ターン目スタート出来なくても、森の知恵+有用なスペル、ティタニアの僧侶など2ターン目に強いアクションを起こせるならキープ
最速コンボに囲まれる想定で攻めたキープをするなら、初動2ターン目はマリガンすべきだが、今回のキープ基準は厳しすぎない、緩すぎないくらいのイメージで。
で、結果はこんな感じ
各デッキのマリガン率
トラティム 38/100
ギランラ&木霊 41/100
ログ&テヴェ 54/100
ちなみに土地枚数とキープ率で書き直すとこんな感じ。
トラティム 土地33枚、キープ62%
ギランラ&木霊 土地31枚、キープ59%
ログ&テヴェ 土地29枚、キープ46%
先回のデータも並べてみると
・99枚デッキ
・初手7枚に土地が2-4枚である確率
土地27 60%
土地30 66%
土地33 71%
土地枚数のみから考えたキープ率から、だいたい10-20%くらい落ちていると考えて良い。
ここから考察。
デッキの中身による差が大きく出た。
★トラティム
軽量化して金太郎飴みたいな構造なので、引いたものによるムラが少ないし、最悪統率者が動けば何でもキープできる。
小さなアドを積み重ねるデッキで、出来れば初手は7枚でキープしたい。土地が2-4枚回ってくる確率から思うと、マイナス10%程度は理想的な数値かも。色事故とか、スペルの偏りは絶対に避けられない部分もあるため。
★ギランラ&木霊
高コストカードが多いので、これが固まるとマリガン。マナ加速ばかりでドローがないのもマリガン。ある程度、分散して引かないと続きにくい。
とはいえ、高コストカードを叩きつけてこそのデッキなので、このムラは仕方ない。トラティムと比べると、マナさえ伸びれば一気に5-6枚以上引けるカードがあって巻き返しやすいから、多少のマリガンは許容。
★ログ&テヴェ
マナ加速を引かないと話にならない。土地不足(1枚以下)でキープできないハンドも多い。sacrificeやファイレクシアの発掘者、霊気貯蔵器のように特定の組み合わせでないと使えないとか引くと困るものが含まれるので、潜在的なマリガン率が高い。しかし手札が減っても、テヴェシュや再活性+ヴィリスですぐ手札は回復出来るので、ある意味でこのムラは想定内。手札6枚は十分アリだし、初手5枚でも内容によっては悪影響は少ないし。
アガディームの覚醒のような両面土地はデッキに噛み合いにくいし、ウルザの物語、爆発域、裏切り者の都など機能的な土地でかさ増しは考えられる。最速を狙うなら不要な土地でも、牽制のし合いになると黙々と土地を起き続けて様子を伺うことが勝ちに必要になるので、土地を増やすメリットはちゃんとある。でも、現状でも満足かなあ。
長いこと使っていたデッキ達なので、最適とは言えないかもしれないが、調整したデッキの目安にはなるかと思う。
・moxfieldを使用
・一回目の初手でキープするかマリガンするかを検討
・宝石の洞窟はゲーム開始時に置けるものとして想定
使うデッキはコレ(リストは随時更新しているので、検証時と変わっている可能性あり)
トラティム
https://www.moxfield.com/decks/QTrxz-cOqkazwT0eGkrikg
ギランラ&木霊
https://www.moxfield.com/decks/Yv-Mfz0eDkKCuDyKN4f_RQ
ログ&テヴェ
https://www.moxfield.com/decks/A7_mk20HhkKz0aR6oC4-UA
キープ基準は一律に決めることは出来ないが、概ねの指針としては、
・土地2-4枚
・土地1枚は、しっかりと後の行動まで続くならキープ。1ターン目にリス研や森の知恵などドロースペル、テヴェシュなど。
・土地5枚は基本的にはマリガン(土地5枚でキープしたいほどのハンドはないと思う)
・1ターン目スタート出来なくても、森の知恵+有用なスペル、ティタニアの僧侶など2ターン目に強いアクションを起こせるならキープ
最速コンボに囲まれる想定で攻めたキープをするなら、初動2ターン目はマリガンすべきだが、今回のキープ基準は厳しすぎない、緩すぎないくらいのイメージで。
で、結果はこんな感じ
各デッキのマリガン率
トラティム 38/100
ギランラ&木霊 41/100
ログ&テヴェ 54/100
ちなみに土地枚数とキープ率で書き直すとこんな感じ。
トラティム 土地33枚、キープ62%
ギランラ&木霊 土地31枚、キープ59%
ログ&テヴェ 土地29枚、キープ46%
先回のデータも並べてみると
・99枚デッキ
・初手7枚に土地が2-4枚である確率
土地27 60%
土地30 66%
土地33 71%
土地枚数のみから考えたキープ率から、だいたい10-20%くらい落ちていると考えて良い。
ここから考察。
デッキの中身による差が大きく出た。
★トラティム
軽量化して金太郎飴みたいな構造なので、引いたものによるムラが少ないし、最悪統率者が動けば何でもキープできる。
小さなアドを積み重ねるデッキで、出来れば初手は7枚でキープしたい。土地が2-4枚回ってくる確率から思うと、マイナス10%程度は理想的な数値かも。色事故とか、スペルの偏りは絶対に避けられない部分もあるため。
★ギランラ&木霊
高コストカードが多いので、これが固まるとマリガン。マナ加速ばかりでドローがないのもマリガン。ある程度、分散して引かないと続きにくい。
とはいえ、高コストカードを叩きつけてこそのデッキなので、このムラは仕方ない。トラティムと比べると、マナさえ伸びれば一気に5-6枚以上引けるカードがあって巻き返しやすいから、多少のマリガンは許容。
★ログ&テヴェ
マナ加速を引かないと話にならない。土地不足(1枚以下)でキープできないハンドも多い。sacrificeやファイレクシアの発掘者、霊気貯蔵器のように特定の組み合わせでないと使えないとか引くと困るものが含まれるので、潜在的なマリガン率が高い。しかし手札が減っても、テヴェシュや再活性+ヴィリスですぐ手札は回復出来るので、ある意味でこのムラは想定内。手札6枚は十分アリだし、初手5枚でも内容によっては悪影響は少ないし。
アガディームの覚醒のような両面土地はデッキに噛み合いにくいし、ウルザの物語、爆発域、裏切り者の都など機能的な土地でかさ増しは考えられる。最速を狙うなら不要な土地でも、牽制のし合いになると黙々と土地を起き続けて様子を伺うことが勝ちに必要になるので、土地を増やすメリットはちゃんとある。でも、現状でも満足かなあ。
長いこと使っていたデッキ達なので、最適とは言えないかもしれないが、調整したデッキの目安にはなるかと思う。
トラティム考
2021年8月4日 Magic: The Gathering コメント (3)コメント返信を考えている時に、長文になりそうだったので、これはこれで一つ記事を書くことにした。
>土地加速
まず大前提として、僕は土地信者で、土地は多めが強いと考えている。
土地を並べるのは様々な妨害耐性をつけるうえでも大事。まずは土地の総数を増やし必ず毎ターンセットランド。土地の総数を増やすことで色事故、マナスクリューのリスクも減らせるし、土地が置けなければすべての加速カードは弱くなるため。逆にマナフラッドはどうかというと、自分に妨害カードを使われないように、対戦相手同士で妨害し合ってもらうように立ち回ることで、長期戦に持ち込んで誤魔化せるケースがある。マナスクリュー・色事故=死だが、マナフラッドはチャンスが残るし、トラシオスの性質上何とかできる面もある。
土地を並べる潜在的な利点はマナの工面だけでなく、対戦相手のリセットをカウンターしなくても良くなることも挙げられる。
このゲームは究極的には自分の妨害を切らず、最後まで温存することが大事で、妨害カードは対戦相手に切らせたい。本来は他のプレイヤーの対処のためのリセットを、巻き添えで被害を受けるから自分がカウンターするというのは一番損な立ち回り。なので、出来る限りリセットは通す(もしくは他人のカウンターに期待)と考えており、その上で一番大事なことは土地を置き続けること。
毒の濁流が効かないように、アーティファクト加速を増やすというのではあまり意味がなくて、茶加速に寄せると、今度はアウフや茶割を無視できなくなる。
血染めの月は詰むのでマスカンになってしまうが、生物リセットと茶対策よりは明らかに頻度が低いので、一番弱点にするならこれかなと。ちなみにエメリアのアルコンや冬の宝珠(大抵ウルザとコンボ)なんかは、大抵全プレイヤーが同じように被害を受けて、3人で対処に臨むことが多いので、この場合はゆるりと土地を並べて3:1に便乗するので良いと思っている。この時も、アクションを起こさずに土地を置き続けるには、ベースの土地枚数が大事かなと。
となると、土地を増やせるランパン系カード(自然の知識・三顧の礼)はキーカードになりそうだが、今は序盤の色事故回避の需要の方が高くて、リスクがあっても秘儀の印鑑・友なる石の安定感が気に入っていることもあり、実は自然の知識は抜いて三顧の礼単品だけ残存。もっと土地にマナ以外の機能を持たせられるなら、この手のカードは減らして、土地総数を35枚くらいまで増やしてもいいかもしれないとも思っている。色事故懸念が最後まで足を引っ張るわけだが、土地総数が多めなら、基本土地の島と神秘の聖域はいつでも足したいと思っている(ゲーム後半の汚れた契約再利用狙いのため)。
先日コメントで挙げられたカードの中で言うと、探検は、初手のキープの判断にしがたい(土地の枚数次第では加速できるほど引けるかどうか分からない)ことを嫌ってすぐに抜け、ウーロは直観採用時に使っていたこともあるが、脱出したことがない。成長のらせんについては最初から考慮対象外で、トラティムでは、シンボルのきついカードは初手で使えないリスクがあることと、色マナの数=手数になるので、色マナを二つ消費して手数が減るカードは潜在的に弱いと思っているから。
選別の儀式軸ではないので、そこまで無理してランパンに寄せなくても良いかなと思っている。偏った言い方をすれば、選別の儀式を、土地4枚だけから使うよりも、土地3枚+マナクリ1枚の方が、瞬間的なマナ量は1マナ多いので、必ずしも自分のリソースが壊れることがデメリットとは言えない。
>サブコンボ
軽量飛行生物を集めている時に、氷牙のコアトルや悪意の大梟を試したこともあるが、テンポよく出てこないので、あんまり強いとは思えなかった。結局手数が減ることが問題で、魔力の墓所の無色を使えないとか、今は使わない色を消費できないとか、色拘束が強いカードを足すごとに序盤のマナを使い切れなくてテンポが悪い。軽量ドロー(渦巻く知識など)を使って土地を探すというのも、結局手数が減るので序盤の攻防で不利になり、キャントリップは試しに入れてもすぐに抜ける。そういう意味では研修室の偏執狂は使いにくくて、足すならジェイスかなと。まあ、ジェイスはジェイスでシンボルきつすぎて抜けるわけだが。
そもそもサブコンボなんかなくても、ほとんどのゲームはタッサの神託者で勝っているわけで、サブコンボ必要なのかという問題もある。
個人的にはあった方が良い立場で、タッサの神託者一本にすると相手の法務官の掌握がマスカンになってしまう(タッサの神託者を抜くわけではなさそうでも)、状況によって勝ち手段が消失する安らかな眠りなどもカウンターせざるを得なくなるなど、相手の行動を無視できる幅が減ってしまう。それでも法務官の掌握をカウンターするケースはありえるが、相手の行動は可能な限り無視したいと思うと、色んな相手の行動を無視できる受けの広さは大事かなと。
ちなみに、ちょっと前まで採用していた、花を手入れする者/フェイ庄の古老+現実からの遊離は抜けた。このコンボは警戒されてない場面だと強いが、警戒されると、何も悪いことをしていないのに花を手入れする者を殺されがちで、単なるテンポロス要因にしかならなくなったため。身内でメタが回っているので、汎用的な構築かどうかはわからなくなるが、いずれ使えなくなることには変わりないので、まあ切り替え時かなと。
余談になるが、YoutubeでEDHの対戦をみると、余計なところで妨害合戦をして無駄に消耗して、次のプレイヤーがコンボを決めてしまうというケースがかなり多いと思っている。Retrospestiveに検証できるから後出しでそう言っているだけでしょ?と思われるかもしれないが、普通に動画を再生しながら「ここじゃないでしょ」と思うことは沢山ある。こういうケースは、妨害を切るのが早すぎるという個人の判断もあると思うが、デッキ的に通せないとか、何ともならないパターンもあるので、「使わされる」ということもある。大抵ハンドやデッキ内容までは分からないし、これは動画を見ているだけだと何とも言えない。
例えば自分のトラシオス&ティムナでも、血染めの月は無視できないので、ここでカウンターを使わされて、次のプレイヤーのコンボが決まるというのは、良くある負け筋。血染めの月を使う側は大抵そこでマナを消費してエンド、ゲームが長引いていると紅蓮破がついてきてカウンター合戦が発生することもあるが、それで全部妨害を吐いて次の人のコンボが素通り。個人的には血染めの月は通ったらほぼ負け(たまに誰かが処理してくれる)、カウンターしても負ける可能性が高くて、本当に使ってほしくないカードだが、リセットが刺さる構築での毒の濁流とか、その他のカードについても同じことが言える。妨害カードでなんでも対処できますというのは、手札に限界があるので、相手の行動をできる限り無視できる、というのも大きな利点ではないかなと。
>土地加速
まず大前提として、僕は土地信者で、土地は多めが強いと考えている。
土地を並べるのは様々な妨害耐性をつけるうえでも大事。まずは土地の総数を増やし必ず毎ターンセットランド。土地の総数を増やすことで色事故、マナスクリューのリスクも減らせるし、土地が置けなければすべての加速カードは弱くなるため。逆にマナフラッドはどうかというと、自分に妨害カードを使われないように、対戦相手同士で妨害し合ってもらうように立ち回ることで、長期戦に持ち込んで誤魔化せるケースがある。マナスクリュー・色事故=死だが、マナフラッドはチャンスが残るし、トラシオスの性質上何とかできる面もある。
土地を並べる潜在的な利点はマナの工面だけでなく、対戦相手のリセットをカウンターしなくても良くなることも挙げられる。
このゲームは究極的には自分の妨害を切らず、最後まで温存することが大事で、妨害カードは対戦相手に切らせたい。本来は他のプレイヤーの対処のためのリセットを、巻き添えで被害を受けるから自分がカウンターするというのは一番損な立ち回り。なので、出来る限りリセットは通す(もしくは他人のカウンターに期待)と考えており、その上で一番大事なことは土地を置き続けること。
毒の濁流が効かないように、アーティファクト加速を増やすというのではあまり意味がなくて、茶加速に寄せると、今度はアウフや茶割を無視できなくなる。
血染めの月は詰むのでマスカンになってしまうが、生物リセットと茶対策よりは明らかに頻度が低いので、一番弱点にするならこれかなと。ちなみにエメリアのアルコンや冬の宝珠(大抵ウルザとコンボ)なんかは、大抵全プレイヤーが同じように被害を受けて、3人で対処に臨むことが多いので、この場合はゆるりと土地を並べて3:1に便乗するので良いと思っている。この時も、アクションを起こさずに土地を置き続けるには、ベースの土地枚数が大事かなと。
となると、土地を増やせるランパン系カード(自然の知識・三顧の礼)はキーカードになりそうだが、今は序盤の色事故回避の需要の方が高くて、リスクがあっても秘儀の印鑑・友なる石の安定感が気に入っていることもあり、実は自然の知識は抜いて三顧の礼単品だけ残存。もっと土地にマナ以外の機能を持たせられるなら、この手のカードは減らして、土地総数を35枚くらいまで増やしてもいいかもしれないとも思っている。色事故懸念が最後まで足を引っ張るわけだが、土地総数が多めなら、基本土地の島と神秘の聖域はいつでも足したいと思っている(ゲーム後半の汚れた契約再利用狙いのため)。
先日コメントで挙げられたカードの中で言うと、探検は、初手のキープの判断にしがたい(土地の枚数次第では加速できるほど引けるかどうか分からない)ことを嫌ってすぐに抜け、ウーロは直観採用時に使っていたこともあるが、脱出したことがない。成長のらせんについては最初から考慮対象外で、トラティムでは、シンボルのきついカードは初手で使えないリスクがあることと、色マナの数=手数になるので、色マナを二つ消費して手数が減るカードは潜在的に弱いと思っているから。
選別の儀式軸ではないので、そこまで無理してランパンに寄せなくても良いかなと思っている。偏った言い方をすれば、選別の儀式を、土地4枚だけから使うよりも、土地3枚+マナクリ1枚の方が、瞬間的なマナ量は1マナ多いので、必ずしも自分のリソースが壊れることがデメリットとは言えない。
>サブコンボ
軽量飛行生物を集めている時に、氷牙のコアトルや悪意の大梟を試したこともあるが、テンポよく出てこないので、あんまり強いとは思えなかった。結局手数が減ることが問題で、魔力の墓所の無色を使えないとか、今は使わない色を消費できないとか、色拘束が強いカードを足すごとに序盤のマナを使い切れなくてテンポが悪い。軽量ドロー(渦巻く知識など)を使って土地を探すというのも、結局手数が減るので序盤の攻防で不利になり、キャントリップは試しに入れてもすぐに抜ける。そういう意味では研修室の偏執狂は使いにくくて、足すならジェイスかなと。まあ、ジェイスはジェイスでシンボルきつすぎて抜けるわけだが。
そもそもサブコンボなんかなくても、ほとんどのゲームはタッサの神託者で勝っているわけで、サブコンボ必要なのかという問題もある。
個人的にはあった方が良い立場で、タッサの神託者一本にすると相手の法務官の掌握がマスカンになってしまう(タッサの神託者を抜くわけではなさそうでも)、状況によって勝ち手段が消失する安らかな眠りなどもカウンターせざるを得なくなるなど、相手の行動を無視できる幅が減ってしまう。それでも法務官の掌握をカウンターするケースはありえるが、相手の行動は可能な限り無視したいと思うと、色んな相手の行動を無視できる受けの広さは大事かなと。
ちなみに、ちょっと前まで採用していた、花を手入れする者/フェイ庄の古老+現実からの遊離は抜けた。このコンボは警戒されてない場面だと強いが、警戒されると、何も悪いことをしていないのに花を手入れする者を殺されがちで、単なるテンポロス要因にしかならなくなったため。身内でメタが回っているので、汎用的な構築かどうかはわからなくなるが、いずれ使えなくなることには変わりないので、まあ切り替え時かなと。
余談になるが、YoutubeでEDHの対戦をみると、余計なところで妨害合戦をして無駄に消耗して、次のプレイヤーがコンボを決めてしまうというケースがかなり多いと思っている。Retrospestiveに検証できるから後出しでそう言っているだけでしょ?と思われるかもしれないが、普通に動画を再生しながら「ここじゃないでしょ」と思うことは沢山ある。こういうケースは、妨害を切るのが早すぎるという個人の判断もあると思うが、デッキ的に通せないとか、何ともならないパターンもあるので、「使わされる」ということもある。大抵ハンドやデッキ内容までは分からないし、これは動画を見ているだけだと何とも言えない。
例えば自分のトラシオス&ティムナでも、血染めの月は無視できないので、ここでカウンターを使わされて、次のプレイヤーのコンボが決まるというのは、良くある負け筋。血染めの月を使う側は大抵そこでマナを消費してエンド、ゲームが長引いていると紅蓮破がついてきてカウンター合戦が発生することもあるが、それで全部妨害を吐いて次の人のコンボが素通り。個人的には血染めの月は通ったらほぼ負け(たまに誰かが処理してくれる)、カウンターしても負ける可能性が高くて、本当に使ってほしくないカードだが、リセットが刺さる構築での毒の濁流とか、その他のカードについても同じことが言える。妨害カードでなんでも対処できますというのは、手札に限界があるので、相手の行動をできる限り無視できる、というのも大きな利点ではないかなと。
トラティム調整
2021年8月3日 Magic: The Gathering コメント (2)ここ最近の悩み
・タッサの神託者以外のサブプラン
・むかつきのためコスト減少↔ピッチスペル増量
・秘儀の印鑑/友なる石で色マナ安定↔溜め込み屋のアウフ
逆に固まってきたところとしては、1-2マナの軽量飛行生物をずらっと並べてティムナで早い段階からドロー。高速コンボが多いと、ピッチスペルとかで弾いているだけでは勝てないので、たまたま早い段階でタッサの神託者を決められるパターン以外での速攻プランは充実しているに越したことはない。それに早い段階からカードを引けると、色マナ問題も誤魔化せる。
以下、個別に。
★魔の魅惑+アサーラック
4マナ2枚完結コンボで、煙霧の連鎖と違ってリスクは低いが、魔の魅惑のせいで相手に差し込まれて勝てないことが続いたので解雇。
結局、タッサの神託者の弱点のひとつの倦怠の宝珠系は克服できないし。
生物サーチ多めだから、魔の魅惑へのアクセスが悪いことも問題。魔の魅惑を探すために何回も3マナを払ってアサーラック出し入れして普通にダンジョン踏破した。もっと良いカードを使ってタッサの神託者パッケージを探したい。
トラティムだとタッサの神託者以外のサブコンボの選択肢が少ない。赤が欲しい。
★むかつき
まあまあ勝てるし、やっぱり1枚でチャンスを掴めるのは貴重。しばしば手札で腐るけど、ハイリスクハイリターンという意味では、仕方ないかなと。
トラティムの中では軽い構築なので、使いやすい方なのだが…
1枚コンボ狙いなら、呼応した呼集とか、直観+セヴィンの再利用で良い気もしている。マナさえあれば確実。むかつきを続投するにしてもサーチしてまで使うことは無いから、水没とか精神壊しの罠とか普通に入れても良いかもしれんが、やっぱりマナコストは気になっちゃう。
★歩行バリスタ+太陽冠のヘリオッド
悪くない。しかし良くも無い。
倦怠の宝珠も忍耐も気にしなくて良いし、タッサの神託者のサブコンボとして良い感じで補完している。けど重い。
歩行バリスタはイーオスのレインジャー長からの選択肢としても強くて、ゲーム後半でのサーチ頻度が高い。1マナ以下の除去は限られるから、あまり抜きたくない。タッサの神託者以外の勝ち筋としてジェイスを使うくらいなら、太陽冠のヘリオッドを入れたい。
そして、このコンボを使うなら、現状のガイアの揺籃の地以外にも、マナ吸収とか選別の儀式で一気に加速を狙うのもありかもしれない。選別の儀式は後述。マナ吸収はシンボルキツくて入ったり抜けたりしてるけど、クリーチャー消せるカード削りすぎてキツい問題があるので、アリよりなんだよなあ。
★ダウスィーの虚空歩き
多分強いんだろうけど、すぐに死ぬ。ダブルシンボルがキツくて早いターンに出せない、出る頃にはちょうどリセットタイム。
今までの構築の方針として、除去を受けて序盤のテンポロスが嫌で、また自分ではなく他のプレイヤーの危険生物に除去を使ってもらえるように、敵対工作員も船殻破りも使わず、ギラプールの希望とか呪文詰まりのスプライトのような微弱カード(+ティムナ)での相対的アドを狙い続けてきたんだし、ダウスィーの虚空歩きも無しかもしれん。
★滅ぼし
強い。
ひっくり返すカードだから印象に残って、余計に強く感じる。
豊富な生物サーチ+呪文探求者でアクセスしやすい。自分が展開しているときに引いてもピン除去として使えるので無駄がない。
トラティムは展開するデッキなんだが、サイズ負けとか、ヘイトベアーが並んでリセットしたいと思えることは多い。白ウィニーに採用されるラスゴみたいなもの。構築だけ見ても想像しにくいが、使うと便利さに気づく。
このカードのおかげで、お願いサイクロン超過の使用頻度が減った。お守りみたいなものだったし、サイクロンの裂け目を抜くときが来たかもしれん。
★友なる石
★秘儀の印鑑
タッサの神託者、イーオスのレインジャー長とシンボルキツいカードを支える大事なマナ加速。でも茶メタに引っかかりがち。自分でアウフを使う上でも枷になる。
肥沃な大地は茶メタに引っ掛からず色が補えて良いカードなんだが、自然の知識/三顧の礼は色マナを使い分けられないし、楽園の拡散は付ける森がないし、困ったものだ。
アウフよりも色マナ安定を目指した方がストレスは少ないかもしれない。
★新生化
マナクリからタッサの神託者に繋がるのは分かる。しかし、マナクリは結構死んでしまうため意外と都合良くいかないもので、持て余しがち。以前はどちらかというと採用しない派だったけど、速度アップを期待して突っ込んでみた。実際はそんなに変わらない感じ。
異界の進化と違うのは、マナクリや賞味期限切れのセラの高位僧から「とりあえずイーオスのレインジャー長」が出来ないことも挙げられる。コンボ以外で使いにくい。
ここからは、今は採用していないけど使いたいカードたち。
★選別の儀式
滅ぼしから得た教訓は自分からリセットを使うのはアリということ。
タッサの神託者コンボはUUB+αと思われがちだが、異界の進化とか緑のサーチカードを経由するとGGB+αだし、実際半分くらいは緑から決めてる気がする(体感)。
上述のむかつきとか、バリスタコンボを考えても瞬間的な加速の価値は高い。
★悔恨する僧侶
ダウスィーの虚空歩きを使っていて思ったことがある。同じ墓地対策なら、タッサの神託者対策の忍耐対策にもなって、シンボルが緩いコイツはアリじゃない?
・タッサの神託者以外のサブプラン
・むかつきのためコスト減少↔ピッチスペル増量
・秘儀の印鑑/友なる石で色マナ安定↔溜め込み屋のアウフ
逆に固まってきたところとしては、1-2マナの軽量飛行生物をずらっと並べてティムナで早い段階からドロー。高速コンボが多いと、ピッチスペルとかで弾いているだけでは勝てないので、たまたま早い段階でタッサの神託者を決められるパターン以外での速攻プランは充実しているに越したことはない。それに早い段階からカードを引けると、色マナ問題も誤魔化せる。
以下、個別に。
★魔の魅惑+アサーラック
4マナ2枚完結コンボで、煙霧の連鎖と違ってリスクは低いが、魔の魅惑のせいで相手に差し込まれて勝てないことが続いたので解雇。
結局、タッサの神託者の弱点のひとつの倦怠の宝珠系は克服できないし。
生物サーチ多めだから、魔の魅惑へのアクセスが悪いことも問題。魔の魅惑を探すために何回も3マナを払ってアサーラック出し入れして普通にダンジョン踏破した。もっと良いカードを使ってタッサの神託者パッケージを探したい。
トラティムだとタッサの神託者以外のサブコンボの選択肢が少ない。赤が欲しい。
★むかつき
まあまあ勝てるし、やっぱり1枚でチャンスを掴めるのは貴重。しばしば手札で腐るけど、ハイリスクハイリターンという意味では、仕方ないかなと。
トラティムの中では軽い構築なので、使いやすい方なのだが…
1枚コンボ狙いなら、呼応した呼集とか、直観+セヴィンの再利用で良い気もしている。マナさえあれば確実。むかつきを続投するにしてもサーチしてまで使うことは無いから、水没とか精神壊しの罠とか普通に入れても良いかもしれんが、やっぱりマナコストは気になっちゃう。
★歩行バリスタ+太陽冠のヘリオッド
悪くない。しかし良くも無い。
倦怠の宝珠も忍耐も気にしなくて良いし、タッサの神託者のサブコンボとして良い感じで補完している。けど重い。
歩行バリスタはイーオスのレインジャー長からの選択肢としても強くて、ゲーム後半でのサーチ頻度が高い。1マナ以下の除去は限られるから、あまり抜きたくない。タッサの神託者以外の勝ち筋としてジェイスを使うくらいなら、太陽冠のヘリオッドを入れたい。
そして、このコンボを使うなら、現状のガイアの揺籃の地以外にも、マナ吸収とか選別の儀式で一気に加速を狙うのもありかもしれない。選別の儀式は後述。マナ吸収はシンボルキツくて入ったり抜けたりしてるけど、クリーチャー消せるカード削りすぎてキツい問題があるので、アリよりなんだよなあ。
★ダウスィーの虚空歩き
多分強いんだろうけど、すぐに死ぬ。ダブルシンボルがキツくて早いターンに出せない、出る頃にはちょうどリセットタイム。
今までの構築の方針として、除去を受けて序盤のテンポロスが嫌で、また自分ではなく他のプレイヤーの危険生物に除去を使ってもらえるように、敵対工作員も船殻破りも使わず、ギラプールの希望とか呪文詰まりのスプライトのような微弱カード(+ティムナ)での相対的アドを狙い続けてきたんだし、ダウスィーの虚空歩きも無しかもしれん。
★滅ぼし
強い。
ひっくり返すカードだから印象に残って、余計に強く感じる。
豊富な生物サーチ+呪文探求者でアクセスしやすい。自分が展開しているときに引いてもピン除去として使えるので無駄がない。
トラティムは展開するデッキなんだが、サイズ負けとか、ヘイトベアーが並んでリセットしたいと思えることは多い。白ウィニーに採用されるラスゴみたいなもの。構築だけ見ても想像しにくいが、使うと便利さに気づく。
このカードのおかげで、お願いサイクロン超過の使用頻度が減った。お守りみたいなものだったし、サイクロンの裂け目を抜くときが来たかもしれん。
★友なる石
★秘儀の印鑑
タッサの神託者、イーオスのレインジャー長とシンボルキツいカードを支える大事なマナ加速。でも茶メタに引っかかりがち。自分でアウフを使う上でも枷になる。
肥沃な大地は茶メタに引っ掛からず色が補えて良いカードなんだが、自然の知識/三顧の礼は色マナを使い分けられないし、楽園の拡散は付ける森がないし、困ったものだ。
アウフよりも色マナ安定を目指した方がストレスは少ないかもしれない。
★新生化
マナクリからタッサの神託者に繋がるのは分かる。しかし、マナクリは結構死んでしまうため意外と都合良くいかないもので、持て余しがち。以前はどちらかというと採用しない派だったけど、速度アップを期待して突っ込んでみた。実際はそんなに変わらない感じ。
異界の進化と違うのは、マナクリや賞味期限切れのセラの高位僧から「とりあえずイーオスのレインジャー長」が出来ないことも挙げられる。コンボ以外で使いにくい。
ここからは、今は採用していないけど使いたいカードたち。
★選別の儀式
滅ぼしから得た教訓は自分からリセットを使うのはアリということ。
タッサの神託者コンボはUUB+αと思われがちだが、異界の進化とか緑のサーチカードを経由するとGGB+αだし、実際半分くらいは緑から決めてる気がする(体感)。
上述のむかつきとか、バリスタコンボを考えても瞬間的な加速の価値は高い。
★悔恨する僧侶
ダウスィーの虚空歩きを使っていて思ったことがある。同じ墓地対策なら、タッサの神託者対策の忍耐対策にもなって、シンボルが緩いコイツはアリじゃない?
EDH 土地枚数の期待値の計算と実感のズレ
2021年7月31日 Magic: The Gathering先日に引き続き土地についてもう少し考えてみようかと。
期待値は大事な考えなんだけど、ちゃんと計算しないと、実感が伴わない。
例えば
・99枚デッキ
・土地33枚
をベースに考える。
まず、3ターン目に3枚目の土地を置ける確率はどうなるのか(マリガン無しで)。
EDHでは先行ドローがあるので、常に初手7枚+3枚ドローの10枚のカードが手に入る。期待値的にはちょうど土地3枚になる。では、確率はというと、
71%程度になる。
あれ?思ったより低いな、と思う。
これは、色んなゲームをやる上で結構大事な考え方なんだけど、期待値以上の成果を得られる確率は、計算してみると案外低い。無視できないレベルでの確率で、期待値未満の成果となる。
まずはマリガン無しを想定したが、
・初手の土地が1枚以下ならば1回のフリーマリガンを使う
・フリーマリガンした後は土地枚数によらずキープ
という条件をつけるとどうなるか。概算すると
①初手で土地3枚以上→0.43
②初手で土地2枚+3枚ドローのうち1枚以上土地→0.32×0.71
③初手で土地1枚以下でマリガンして、10枚引いて土地3枚以上→0.25×0.71
①+②+③
→82%
マリガン一回で、3ターン目に土地3枚以上というのは、71%→82%と上がった。
もう一回マリガンしても良いと思うので、初手土地1枚以下だったときにロンマリを更に追加すると仮定する。ロンマリした後は土地枚数によらずキープしするとして、3ターン目までに土地が回ってくる枚数はどうなるか。途中、ロンマリで戻すカードとか考えると計算が複雑なので誤魔化して概算すると
土地3枚以上→87%
マリガンのおかげで想定したゲームが出来る割合は71%→87%となかなかになった。マリガンというシステムの有り難さが分かる。
しかし、マリガンしても期待値通りの成果が得られないゲームが7回に1回くらいあることになる。
多いな。
(※今日の話だと、この書き方は良くないが、あくまで分かりやすく書いた)。
更に、上記計算は土地枚数だけを考えたので、スペルの噛み合わせや色事故を加味すると、ちゃんとゲームできる頻度は、もっと少ないとさえ思える。
しかし、どうしてこれでもゲームになるのかというと、
★金属モックス、魔力の墓所、太陽の指輪など、事実上、土地が1枚少なくても動けるようになるカードの存在(勿論、最大限にマナ加速を生かすには土地を必ず置くべきだが)
★ドロースペル
★チューターで土地を持ってくる(どうせならガイアの揺籃の地のようのパワフルなカードが良い)
こういった理由による。
また、土地以外の土地を代替するカードの存在が大事。今回はマナスクリューしか語っていないが、同じようにマナフラッドが起きるのもそうだし、期待値的な絡みで言うと
・1マナクリ
・キープ基準になるコンボへのアクセス手段
なども、大体10-15枚前後で期待値1くらいを目指すが、これらだって、10-20%くらいで3ターン目までに引けないのである。
土地、マナクリ、コンボパーツ…期待値通りに引かないといけないカードが増えると、こういった確率が積み重なるので、全部同時に満たすのは難しい。
そうなると、大事になってくるのは、デッキの対応力の高さ。特定の役割のカードが欠けるというのが、それぞれ無視できないレベルで存在するので、これをどう扱うかが鍵になる。採用しているカードの割合だけでは解決できない。
例えば、1マナ以下のマナ加速が14枚入っているデッキは、「初手の期待値が1くらいだから、デッキが安定する」というのは間違い。そのデッキが安定しているなら、マナ加速以外の1マナの選択肢(例えば吸血の教示者→魔力の墓所)があることである。もしもチューターもカウントしているとしたら…
2ターン目の2マナのアクションを追加しないと、期待値に期待する安定した動きにはならなくなる。
そして、ここで当然出てくる考えは「統率者が軽くてドロースペルだと安定する」である。期待値通りに土地を引けない確率は高い。デッキ内に大量のドローカードが無いとこれを補いきれないが、統率者だけは別格で、必ず使える保証がある。ここに軽量のドローがハマるとデッキの安定感が格段に上がる。
勿論、統率者がマナソースでも良い(しかしこの場合はマナフラッドには対応できない)。
考えてみると、自分の今の手持ちのデッキは全て、この要請を満たしている。
トラシオス&ティムナは、土地2枚(+マナクリ)でティムナを利用してドローできる。
ギランラ&東の樹の木霊は、土地2枚枚(+マナクリ)でギランラというマナ源を確保できる。3枚目の土地を引きに行く時にドローに使えるマナが少し増える。
ログラクフ&テヴェシュは、デッキ内に沢山ある儀式系カードを組み合わせれば、土地1-2枚でも統率者の3ドローに辿り着くことが出来る。
何となく、合う合わないで手元に残ったデッキ全てに明確な共通点が見つかった。やっぱり、統率者というシステムは心強い。こう考えると、デッキの安定性に寄与しない統率者は、それだけで大きなデメリットだし、統率者が除去され続けると、すぐにゲームにならなくなるのが分かる。
おまけ
上記ではフリマリ1回+ロンマリ1回で、3ターン目に土地3枚を置ける確率は87%と求めた。これは、ロンマリしたハンドは土地枚数によらずキープする計算だが、ここで土地1枚以下だったときにさらにマリガン(初手5枚)にするとどうなるか?さすがにここまで来ると土地枚数に拠らず最後のハンドはキープで、ロンマリで戻すカードはあまり考えず概算すると、88%。もはやほとんど変わらない。
土地の枚数しか計算していないが、ここから見えてくるのは、一般に特定の役割のカードを求めてマリガンし続けるのは限界がある。
勿論、これは確率なので、ロンマリ二回した後に、次のハンドでちゃんと土地が来る確率とは違う。過去のマリガンは次の初手とは独立しているので、今の手札をマリガンして次の手札でちゃんと土地が来る確率は、最初に計算した71%である。僕はこれを分の悪い賭けだと思うので、初手はまあまあのところでキープするのが良いと思う。
期待値は大事な考えなんだけど、ちゃんと計算しないと、実感が伴わない。
例えば
・99枚デッキ
・土地33枚
をベースに考える。
まず、3ターン目に3枚目の土地を置ける確率はどうなるのか(マリガン無しで)。
EDHでは先行ドローがあるので、常に初手7枚+3枚ドローの10枚のカードが手に入る。期待値的にはちょうど土地3枚になる。では、確率はというと、
71%程度になる。
あれ?思ったより低いな、と思う。
これは、色んなゲームをやる上で結構大事な考え方なんだけど、期待値以上の成果を得られる確率は、計算してみると案外低い。無視できないレベルでの確率で、期待値未満の成果となる。
まずはマリガン無しを想定したが、
・初手の土地が1枚以下ならば1回のフリーマリガンを使う
・フリーマリガンした後は土地枚数によらずキープ
という条件をつけるとどうなるか。概算すると
①初手で土地3枚以上→0.43
②初手で土地2枚+3枚ドローのうち1枚以上土地→0.32×0.71
③初手で土地1枚以下でマリガンして、10枚引いて土地3枚以上→0.25×0.71
①+②+③
→82%
マリガン一回で、3ターン目に土地3枚以上というのは、71%→82%と上がった。
もう一回マリガンしても良いと思うので、初手土地1枚以下だったときにロンマリを更に追加すると仮定する。ロンマリした後は土地枚数によらずキープしするとして、3ターン目までに土地が回ってくる枚数はどうなるか。途中、ロンマリで戻すカードとか考えると計算が複雑なので誤魔化して概算すると
土地3枚以上→87%
マリガンのおかげで想定したゲームが出来る割合は71%→87%となかなかになった。マリガンというシステムの有り難さが分かる。
しかし、マリガンしても期待値通りの成果が得られないゲームが7回に1回くらいあることになる。
多いな。
(※今日の話だと、この書き方は良くないが、あくまで分かりやすく書いた)。
更に、上記計算は土地枚数だけを考えたので、スペルの噛み合わせや色事故を加味すると、ちゃんとゲームできる頻度は、もっと少ないとさえ思える。
しかし、どうしてこれでもゲームになるのかというと、
★金属モックス、魔力の墓所、太陽の指輪など、事実上、土地が1枚少なくても動けるようになるカードの存在(勿論、最大限にマナ加速を生かすには土地を必ず置くべきだが)
★ドロースペル
★チューターで土地を持ってくる(どうせならガイアの揺籃の地のようのパワフルなカードが良い)
こういった理由による。
また、土地以外の土地を代替するカードの存在が大事。今回はマナスクリューしか語っていないが、同じようにマナフラッドが起きるのもそうだし、期待値的な絡みで言うと
・1マナクリ
・キープ基準になるコンボへのアクセス手段
なども、大体10-15枚前後で期待値1くらいを目指すが、これらだって、10-20%くらいで3ターン目までに引けないのである。
土地、マナクリ、コンボパーツ…期待値通りに引かないといけないカードが増えると、こういった確率が積み重なるので、全部同時に満たすのは難しい。
そうなると、大事になってくるのは、デッキの対応力の高さ。特定の役割のカードが欠けるというのが、それぞれ無視できないレベルで存在するので、これをどう扱うかが鍵になる。採用しているカードの割合だけでは解決できない。
例えば、1マナ以下のマナ加速が14枚入っているデッキは、「初手の期待値が1くらいだから、デッキが安定する」というのは間違い。そのデッキが安定しているなら、マナ加速以外の1マナの選択肢(例えば吸血の教示者→魔力の墓所)があることである。もしもチューターもカウントしているとしたら…
2ターン目の2マナのアクションを追加しないと、期待値に期待する安定した動きにはならなくなる。
そして、ここで当然出てくる考えは「統率者が軽くてドロースペルだと安定する」である。期待値通りに土地を引けない確率は高い。デッキ内に大量のドローカードが無いとこれを補いきれないが、統率者だけは別格で、必ず使える保証がある。ここに軽量のドローがハマるとデッキの安定感が格段に上がる。
勿論、統率者がマナソースでも良い(しかしこの場合はマナフラッドには対応できない)。
考えてみると、自分の今の手持ちのデッキは全て、この要請を満たしている。
トラシオス&ティムナは、土地2枚(+マナクリ)でティムナを利用してドローできる。
ギランラ&東の樹の木霊は、土地2枚枚(+マナクリ)でギランラというマナ源を確保できる。3枚目の土地を引きに行く時にドローに使えるマナが少し増える。
ログラクフ&テヴェシュは、デッキ内に沢山ある儀式系カードを組み合わせれば、土地1-2枚でも統率者の3ドローに辿り着くことが出来る。
何となく、合う合わないで手元に残ったデッキ全てに明確な共通点が見つかった。やっぱり、統率者というシステムは心強い。こう考えると、デッキの安定性に寄与しない統率者は、それだけで大きなデメリットだし、統率者が除去され続けると、すぐにゲームにならなくなるのが分かる。
おまけ
上記ではフリマリ1回+ロンマリ1回で、3ターン目に土地3枚を置ける確率は87%と求めた。これは、ロンマリしたハンドは土地枚数によらずキープする計算だが、ここで土地1枚以下だったときにさらにマリガン(初手5枚)にするとどうなるか?さすがにここまで来ると土地枚数に拠らず最後のハンドはキープで、ロンマリで戻すカードはあまり考えず概算すると、88%。もはやほとんど変わらない。
土地の枚数しか計算していないが、ここから見えてくるのは、一般に特定の役割のカードを求めてマリガンし続けるのは限界がある。
勿論、これは確率なので、ロンマリ二回した後に、次のハンドでちゃんと土地が来る確率とは違う。過去のマリガンは次の初手とは独立しているので、今の手札をマリガンして次の手札でちゃんと土地が来る確率は、最初に計算した71%である。僕はこれを分の悪い賭けだと思うので、初手はまあまあのところでキープするのが良いと思う。